どうでも雑記

石部の棚田 X 「棚田の米」 

2022年10月12日 ナビトモブログ記事
テーマ:伊豆の生活

干し上がったら稲の穂先から籾(モミ)を取る作業を脱穀といい、いねこぎ、ともいう。足踏み脱穀機で稲穂の籾をはたき取る。

唐蓑(トウミ)という選別機で籾だけにして作業が終る。コンバインでやれば、稲刈りからここまでの作業を一瞬で自動で行う。
この籾の状態から籾殻を取り除き「玄米」にして長期保存をする。

籾殻はそのまま畑に撒くか、昔は田んぼの中で籾殻を円錐形に山にして、真ん中に煙突を立てて火を点け、長時間燻すように燃やして「籾殻くん炭」を作り、畑に撒いて土壌の改良に使った。

最近は米を美味しく食べるために、必要な時に玄米を買って精米をすることで美味しいご飯を食べる人が多くなった。
更に健康志向で玄米の擦り方を自分好みにする人も多い。いわゆる精米で栄養分の高い糠の部分を出来るだけ残す。美味しさは低下するが栄養価は高くなる。

棚田では精米の作業はJAにお願いして機械で処理するが、棚田には水車小屋があり、水車を動力源に米つき機を動かして精米を体験として行っている。

そして棚田には暮らしの中の歴史や伝統文化が息づいている。秋の空、秋の風、紅葉を待つ山の緑と青い駿河湾を望みながら「収穫祭」を行う。
コロナ前までは収獲した棚田の米を水車小屋で精米して食べるという収穫祭をしていた。

休憩所には釜戸や囲炉裏もあり、地元の女性たちが新米を炊いて、持ち寄ったおかずを広げて皆で食べる。

一年間の米作りを振り返り、苦労や楽しさを分かち合える人達との談笑はエンドレスで途切れることなく続く。

時代の流れとはいえ維持できずに棚田を捨て、原野化した棚田を見てきた地元の老人たちは、復元した棚田を見て夢のように思っているだろう。

そんな気持ちが、この収穫祭の世話活動にも思いが込められていた。
そんな、おばあちゃんたちの後姿見ながら、新米で握ってくれた握り飯を食べてみる、美味しいはずです…。(つづく)



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芝桜さんへ、

素浪人kenさん

その当時、使っていた農機具が棚田の作業小屋にあります。手入れをして年に一度ですが使います。
水車も田んぼに水を引いているときは時々回して、収穫のときは体験で精米をしてみます。
米に対する尊さと、お金では買えない感動と美味しさがありますね。

三連水車となると精米が目的で作られたと思います。たぶん複数の精米機を動かしていたと考えられます。

2022/10/13 10:00:13

いねこぎ

芝桜さん

懐かしい響きです。足踏み脱穀機もまだありました。福岡に居たとき、朝倉町で三連水車を見ましたが、そこでも動力源として精米されてたのかな?とふと思いました。
握り飯(あえてそう書きます)美味しかったでしょうね。

2022/10/13 00:09:17

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