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人生日々挑戦
上原浩治投手よ、頑張れ!
2013年10月22日
テーマ:人生
私は、プロ野球の松井秀喜選手が好きだ。既に引退したが、心の中では松井選手だ。
松井選手は、1974年生まれの39歳。2003年にアメリカ大リーグに移籍後は、ニューヨーク・ヤンキースで7年、ロサンゼルス・エンゼルス、オークランド・アスレチックス及びタンパベイ・レイズで各1年活躍した。
松井選手が読売巨人軍で活躍していた1993年から2002年までの頃は、松井選手を応援しながら、日本のプロ野球をよく観た。
しかし、松井選手がアメリカに渡ってからは、松井選手がいないプロ野球がなんか面白くなくなって、専ら松井選手が出場する大リーグの試合を観戦したものだ。
この間、松井選手の大活躍に一喜一憂したが、松井選手の雄姿の中で最も強く印象に残るのは、2009年のヤンキース在籍最終年に、ワールドシリーズの最優秀選手(MVP)に選出されたときのことだ。
2009年のワールドシリーズは、ニューヨーク・ヤンキースがフィラデルフィア・フィリーズを4勝2敗で下し、9年ぶり27回目のワールドチャンピオンとなった。
MVPを受賞した松井選手は、3本塁打、8打点の大活躍であった。日本人選手によるワールドシリーズのMVPの受賞は、史上初の快挙であり、DHでフル出場してのMVP受賞は、史上初である。
それは、大リーグに10年在籍した松井選手が最も光り輝いた瞬間である。
やはり、松井選手には、ヤンキースのピンストライプのユニホームがよく似合う。ニューヨーク・ヤンキースのユニホーム姿の松井選手が好きだから、ニューヨークも好きだ。松井ファンは、いたって単純明快だ。
今をときめくボストン・レッドソックスの上原浩治投手は、大リーグのア・リーグのリーグ優勝決定シリーズで、5試合に登板して1勝3セーブ、防御率0・00という文句なしの成績で、去る10月19日、シリーズ最優秀選手(MVP)に選ばれた。
同シリーズで、救援投手がMVPに輝くのは史上3人目であり、日本人選手では初のMVPだ。
上原投手は、1975年生まれの38歳。意外な印象だが、松井選手より一つ年下だ。
松井選手が星稜高校を卒業後、直ぐに巨人に入団したのに対し、一つ年下の上原投手は、一浪して入った大阪体育大学を卒業した後に巨人に入団しているから、プロ野球選手としてのキャリアに6年の差がある。
上原投手は、今まで、松井選手のことが原因で、二度涙を流している。
上原投手がプロデビューした1999年の活躍は、凄まじいものだった。
20勝4敗の好成績を残し、両リーグを通じて1990年の斎藤雅樹投手以来9年ぶり、新人投手としては1980年の木田勇投手以来19年ぶりの20勝投手となった。
最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手主要4部門を独占し、史上10人目、新人としては史上3人目の投手4冠を達成した。
同時に、新人王と沢村賞も受賞した。
上原投手のこれだけの大活躍がありながらも、この年の長嶋ジャイアンツは、2位に甘んじている。
そして、10月5日のヤクルトとの最終戦。既に中日の優勝が決まった後の消化試合であり、巨人の松井選手が41本、ヤクルトのペタジーニ選手が42本と、本塁打王争いが熾烈を極めていた。
この年にペタジーニ選手を無安打に抑えていた上原投手は、この日、1、2打席目では勝負して打ち取った。
しかし、この間、松井選手が敬遠気味の四球で歩かされ続けたことで、7回裏にペタジーニ選手の3打席目でベンチは、敬遠の指令を出した。
上原投手は、指示に従い、ストレートの四球で歩かせたが、なぜか全力投球をした。直後、勝負できない悔しさから、マウンドの土を蹴り上げ、目に浮かんだ涙を手で拭った。
新人の上原投手は、いつも堂々と全力投球で勝負することを身上としているのだろう。さすが、浪速のど根性男だ。
松井選手は、膝の故障からの回復が思わしくなく、ついに、昨年の12月28日に記者会見して引退を表明した。
そのテレビ中継かじりついて、上原投手は、号泣した。これで、二度目の涙だ。
「人間的にも野球選手としても超一流。あれ以上の選手は上を見ても下を見ても、僕はいないと思っている」と、上原投手は語っている。
上原投手は、松井選手について、実にいいことを言ってくれる。松井ファンなら、誰しも抱いている松井評を正確に表現しているのだ。
これで、上原投手が太平洋を渡って、アメリカ大リーグ入りしたわけが分かった。
松井選手が2003年に大リーグに移籍した6年後の2009年に、上原投手は大リーグ入りした。その時、上原投手が34歳で、松井選手が35歳だ。
巨人のエースの上原投手は、尊敬する巨人の4番打者だった松井選手と、尊敬するがゆえにどうしても対戦したかったのだ。
大リーグでは、6打席対戦して、上原投手が松井選手を無安打1三振に抑えている。上原投手の勝ちだ。
松井ファンは、松井選手が好きだから、松井選手を尊敬する上原投手も好きだ。いたって単純明快に。
松井選手がワールドシリーズのMVPに輝いた2009年は、ちょうど上原投手が大リーグ入りした年である。ゆえに、松井選手の栄光の一部始終を上原投手は、アメリカで目の当たりにしたはずだ。
あれから、4年が経過し、今まさに上原投手が大黒柱のボストン・レッドソックスがセントルイス・カージナルスを相手にワールドシリーズ制覇に挑もうとしている。
巨人の4番打者だった松井選手と同じくエースだった上原投手。しかも、松井選手を尊敬する上原投手だ。この両者が同じワールドシリーズという夢舞台で躍動するなんて、野球の神様は、実に味な事をなさる。
レッドソックスがカージナルスを破り、ワールドチャンピオンに輝いた時、上原投手は、松井選手に並んだことで、三度目の涙を流すことだろう。なんとしても、それを観てみたい。
頑張れ、上原浩治投手。ニューヨークにいる松井選手とともに、日本国民のみんなが上原投手を応援しているよ。
フレー、フレー、ウエハラ! フレー、フレー、ウエハラ!
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