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「相棒・さらば三浦信輔係長殿」 

2013年10月18日 ナビトモブログ記事
テーマ:人生

 刑事ドラマのシリーズもので刑事役を交代させるときの定番は、刑事の殉職だ。昭和の時代の刑事ドラマ「太陽にほえろ」では、何人の刑事が殉職したことか。
 萩原健一演じる通称マカロニ、松田優作演じる通称ジーパン、勝野洋演じる通称テキサスなどなど、枚挙にいとまがない。

 いくら、ドラマとはいえ、長く続いている役どころには、感情移入して観ているので、刑事の殉職は気持ちいいものではない。できれば、殉職でない方法で刑事役を交代させてほしいと思っている。

 その点、刑事ドラマ「相棒」は、感情移入が甚だしい視聴者のことを考えてくれている。水谷豊演ずる警部杉下右京の相棒は3度変わっているが、前の相棒は殉職していない。

 初代相棒の寺脇康文演ずる亀山薫刑事は、親友が殺された事件をきっかけに警視庁を退職し、海外でのNGO活動に従事すべく、妻と共に外国へ旅立つ。

 二代目相棒の及川光博演ずる神戸尊警部補は、自分が深く関与した事件をきっかけに特命係を去り、警察庁長官官房付に転身する。その後の「相棒」では、神戸尊警部補の消息が分かることもある。

 まあ、殉職以外であれば、「相棒」の世界では、何らかの形で活躍しているわけだから、その方がいい。


 「相棒」は、毎年、10月に始まって3月に終わるから、「相棒」を観ることは、とりわけ冬の寒い季節を乗り越える格好の娯楽になっている。

 今年も、10月16日から、「相棒」のシーズン12が始まった。

 久しぶりに観る杉下右京と成宮寛貴演ずる甲斐享の特命係。元気満々で頼もしい。今シーズンも楽しませてね、と声援を送る。

 特命係と毎回絡む捜査一課の三人組。相変わらず、絡み方が味があるわいと感心しながら観る。「相棒」のストーリーの各展開が飽きさせないのは、一つには、この三人組の演技力の賜物である。

 しかし、三人組については、伊丹刑事役の川原和久のみ知っていた。他の二人は、役名も俳優名も知らなかった。

 伊丹刑事役の川原和久については、初代相棒の亀山薫刑事時代に初めて観た時、あくが強く、ヤクザか犯人かと見間違ったことから、調べてみて分かった。
 他の二人が大谷亮介演ずる三浦信輔刑事、山中崇史演ずる芹沢慶二刑事であることは、今回のシーズン12第一話終了後にネットで調べて分かった。
 
 視聴者に一々調べる気を起こさせないだけ、三人組は、役に溶け込んでおり、存在感があるということだ。

 第一話の中で、三浦信輔刑事は、昇任試験に合格して巡査部長から警部補に昇任し、係長に就任する。
 エッー、捜査一課の三人組としてエラク忙しい中で昇任試験に合格するとは、すごいなあ、おめでとう、という声が自分の中で出る。

 今まで、タメ口で会話してきた伊丹刑事がとたんに三浦信輔係長に敬語を使い始めたのが面白可笑しい。

 そうか、捜査一課の三人組は、三浦信輔係長とその部下二人という装いも新たに、新境地を開いていき、楽しませてくれるのだなと思う。

 そして、ドラマ中で三浦信輔係長は、捜査中に犯人一味の一人から足を刺される。

 杉下右京と甲斐享の特命係、それに捜査一課の二人の活躍で、事件は解決する。いつもながらの軽快なテンポと含蓄あるストーリーはさすがと思わせる。

 さあ、第一話はこれで終わるし、今後が楽しみだと思い始めた瞬間、とんでもないことが起こった。

 三浦信輔係長の刺し傷は重傷で、一生杖が手放せない状態だというのだ。そして、例のハゲ上がり参事官(この人の役名と俳優名も存じ上げない)が刑事から内勤への配置換えを提示したのを振り切り、警視庁を退職してしまう。


 しかし。しかし、それはないだろうと思ってしまう。

 三人組の中で唯一妻子持ちで、定年退職にはまだ何年もあるだろう三浦信輔係長。警視庁を退職して、どうやって生活していくのだろう。
 今の時代、中高年の再就職は厳しい。刑事でなく内勤でも警視庁の中で仕事していけばいいじゃないか。
 
 しかし、三浦信輔係長はそれを潔しとしなかった。

 病院のベッドの上で、三浦信輔係長は、悲しみで苦しい息で、声を絞り出すように、伊丹刑事に言う。
 「人間万事塞翁が馬(じんかん ばんじ さいおうがうま)さ」

それを聴いた伊丹刑事は、耐えきれなくなって、部屋を飛び出す。階下をガラス越しに見下ろす踊り場付近の手すりに身体を預け、伊丹刑事が忍び泣く。あくが強く、ヤクザか犯人かと見間違うほどのあの伊丹刑事が忍び泣くのだ。

 それを離れたところから、芹沢刑事がじっと見つめる。おそらく彼も泣いているのだろう。

 人間万事塞翁が馬(じんかん ばんじ さいおうがうま)とは、( にんげん ばんじ さいおうがうま)とも読むが、人生における幸不幸は予測しがたいということである。
 幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるか分からないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえだ。

 そこで、熱烈「相棒」ファンとして、「相棒」の脚本家の先生にお願いがある。

 それは、大谷亮介演ずる三浦信輔元係長を再登場させてほしい。

 例えば、三浦信輔元係長は、実は、日本料理の名手で、警視庁退職後、三ツ星料理店で修業し、板前で再スタートするのでもいい。
 鈴木杏樹演ずる月本幸子が女将の小料理屋「花の里」をもう少し大きくして、日本料理屋「花の里」とし、そこの板さんが三浦信輔元係長という設定も面白いのではないか。

 熱烈「相棒」ファンを大事にする「相棒」の脚本家先生は、きっと我々の願いを叶えてくれるだろう。

 三浦信輔係長との別れは寂しいが、きっとまた会える。その時を楽しみにして、申し上げる。

 「相棒・さらば三浦信輔係長殿」




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私も大ファンです

彩々さん

私も大好きなドラマです。

今回のスタートも心待ちにしてテレビを

見ていたのに…最後のほうで不覚にも

居眠ってしまい足を撃たれた三浦元係長さ

んのその後の話が解りませんでした。

やっとスッキリした想いです。

因みに…
シリーズの中で面白かった相棒は、右京さんと亀山薫との掛け合いが好きでしたゎ。

2013/10/19 05:19:57

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