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「愛犬アンディーの笑顔」 

2013年10月14日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし

 わさおは、大柄の丈夫な秋田犬(あきたいぬ)だ。秋田県の人々は、「あきたけん」とは呼ばない。誇らしげに、あるいは頑固に、「あきたいぬ」と呼ぶ。  

 考えてみれば、犬の呼び方には、「けん」と「いぬ」がある。

 私は、振り返ってみれば、小さい頃から、柴犬は「しばいぬ」、土佐犬は「とさいぬ」と呼ぶが、なぜか秋田犬は「あきたけん」と呼んできた。「しばいぬ」、「とさいぬ」の呼び方の流れからすれば、「あきたいぬ」になるはずなのにだ。

 さしたる理由はない。大人たちをはじめ、周りの人々が使っている呼び方で呼んできたにすぎない。

 柴犬は「しばけん」よりは「しばいぬ」、土佐犬は「とさけん」よりは「とさいぬ」、秋田犬は「あきたいぬ」よりは「あきたけん」の方が語調がいい。それも、なんとなくだ。 

 しかし、最近は、わさおについて記述するときは、普通に秋田犬(あきたいぬ)と呼ぶようになった。一つのわさお効果である。

 わさおは、ブサカワイイ人気犬だ。自分の主演映画まである。その主演映画は、その名も「わさお」であり、2011年3月5日から公開された。
 映画「わさお」を観ながら、日本国民がそのブサカワイイさに癒されていたとき、一週間足らず後の2011年3月11日、東日本大震災が発生した。

 わさおのみならず、犬は、無条件で可愛い。一緒に暮らしている人にとっては、家族そのものだ。
 これまでの人生の中で、犬を飼いたいと思ったことが何度かある。しかし、犬は、12、3年、長くても15年くらいしか生きれないと聞いて、止めた。別れが辛すぎると考えたからだ。

 
 2011年3月11日発生の東日本大震災の被害は、人間にとっても、犬たちにとっても過酷なものだ。
 
 去る10月6日に放送されたNHKの復興支援番組「明日へ-支えあおう-心をつなぐ絵」を観た。その模様を記述していくこととする。

 番組に登場するのは、鳥居晴美さんという57歳の女性。鳥居晴美さんは、東京にある子供地球基金の代表を務めている。

 今年の8月、鳥居晴美さんは、自ら主宰する宮城県亘理町のキッズアースホームでイベントを開いた。

 広げたのは縦3メートル、横6メートルの大きな絵。それは、世界10か国の子供たちによる寄せ描きの絵だ。そこには、東日本大震災の被災地への励ましや祈りが込められている。鳥居晴美さんが世界10か国を回り、計120人の子どもたちに描いてもらっていた。

 絵の真ん中には大きな余白があり、そこに東北の被災地の子どもたち30人が絵を描き加えて作品は完成する仕組みだ。

その子どもたちの一人が福島県いわき市で津波にあったU君だ。

  U君は、生まれた時から愛犬のアンディーといつも一緒だった。アンディーと共に生きてきた。U君とアンディーは家族であり、言わば兄弟みたいなものだ。

 2011年3月11日、 U君の家を津波が襲った。お母さんとU君は、必死で裏山に駆け登った。
 二人は振り向いた。山の下には、愛犬のアンディーの姿が見えた。首輪がつながれたままで、津波に流されていく。
 それを見ていて、二人にはどうしようもない。アンディーを助けに行くことは、自分たちの死を意味する。
 「アンディー、アンディー、アンディー」 最後まで、U君の絶叫が響く。

 U君は、まだ愛犬のアンディーを失った悲しみを抱えている。家族がアンディーのことを話題にすると、こらえきれずにその場から離れ、自室に閉じこもってしまうという。
 
 絵を描くことが好きなU君は、ノートや画用紙に毎日のように描いてきたが、アンディーの姿が描かれたことは、一度もない。

 絵の真ん中の大きな余白に、東北の被災地の子どもたち30人は、世界中からの支援に対する感謝を表すため、世界各国の子どもたちの笑顔を描いた。白、黄色、黒、ピンク、小麦色など様々な肌色をした子どもたちの笑顔が並んでいる。
 日本を含め、世界11か国150人の子どもたちによる心をつなぐ絵の完成だ。

 と思ったら、最後に、鳥居晴美さんは、U君に何でもいいから好きな絵を描いてねと頼む。
  
 少し躊躇してU君が描き始める。できたのは、愛犬アンディーの笑顔だ。
 

 愛犬との別れは、どんな形であれ、辛すぎる。

 しかし、「愛犬アンディー」は、「U君」のことをいつも見守っている。
 そして、「愛犬アンディー」は、ずっと「U君」の心の中で生き続ける。

 それにしても、U君の愛犬アンディーの笑顔は、世界11か国150人の子どもたちによる心をつなぐ絵の中で、みんなと共にある。

 東日本大震災からの復興を応援する者の一人として、鳥居晴美さんの活動には、ありがとうございますと心より感謝申し上げる。




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