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再び、アメリカ政府機関閉鎖 

2013年10月11日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし

 ニューヨーク港内のリバティー島にある自由の女神像。その像は、奴隷制と専制政治を意味する鎖を踏みつけて立ち、右手にはトーチ、左手には独立宣言書を抱えている。頭にかぶる宝冠には7つの突起があり、「7つの大陸と7つの海に広がる自由」を象徴する。

 超大国アメリカがその建国時から世界に誇るのが自由と民主主義であり、自由の女神像は、そのシンボルである。それは、同時に理性と知性のシンボルのはずだ。

 そうした自由と民主主義の国、アメリカで、2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件が発生した。航空機を使った史上最大規模の4つのテロ事件であり、全世界に衝撃が走った。

 テロとは、政治的目的のために、暗殺、暴行、破壊活動などの手段を行使することをいう。

 テロは、無条件で許されないことであり、アメリカは、世界の警察官を任じながら、テロとの闘いを続けてきた。

 
 アメリカの連邦議会は、上院が与党の民主党、下院が野党の共和党がそれぞれ過半数を占めるというねじれ状態だ。

 アメリカでは、抜本的な医療保険制度改革を推進するオバマケアと呼ばれる施策をめぐる両党の対立が続き、10月1日からの新年度の予算が成立していないため、同日以降、政府機関の一部が閉鎖された状態が続いている。

 厄介なことに、政府機関の一部閉鎖が続く中で、アメリカ国債のデフォルト(債務不履行)の危機が来る10月17日に迫っている。

 アメリカ財政も赤字たれ流しの状況にあり、国債発行という借金づけの構造である。国債の元利金を償還するための財源として、また国債発行をしなければならない。

 政府の債務上限は、法律で定められており、16兆7,000億ドル(1,640兆円)の債務上限には既に5月に達した。それ以来、デフォルト(債務不履行)を回避するため、さまざまな緊急措置を実施し、資金のやりくりをしてきたが、とうとう10月17日には政府の資金が底をつく。

 政府の資金が底をつけば、歳出予算は執行不能、国債償還はストップとなる。もちろん、債務上限に達してしまっているため、新たな国債発行もできない。

 国債償還がストップすれば、デフォルト(債務不履行)ということで国債の投売りが始まり、国債価格は暴落し、逆に金利は暴騰する。
 連れて株価も暴落し、経済不況になる。これらが全世界に波及し、世界大恐慌が起こる。

 歴史は語る。
1929年から1933年までの間、世界中を襲った世界大恐慌。
 1929年10月下旬におけるニューヨークウォール街の株式市場の大暴落に端を発し、世界中に波及した。
 アメリカの株価は80%以上下落し、工業生産は1/3以上減少し、失業者数は1,200万人、失業率は25%という大不況となった。
この間、世界貿易は70%以上減少し、失業者は5,000万人に達した。

これは、今から80年も前の話だ。世界経済がグローバル化した今日の世界で世界大恐慌が起これば、その影響は想像を絶する。世界の破滅が起こりかねない。

 こんな状態を引き起こさないためには、どうするか。

? 世界大恐慌を回避するためには、アメリカ国債のデフォルト(債務不履行)を回避すればいい。
? アメリカ国債のデフォルト(債務不履行)を回避するためには、法律改正をして政府の債務上限を引き上げればいい。
? 債務上限を引き上げるためには、与党の民主党と野党の共和党が歩み寄ればいい。簡単なことだ。

 民主党と共和党が争っているのは、オバマケアと呼ばれる抜本的な医療保険制度改革を推進する施策だ。国民皆保険の日本の私たちから見れば、至極もっともな施策であるのに。

 開拓精神が旺盛な一部の国民は、国民とは自助努力で生きるべきものだという強い信念を持っていて、政府の関与を嫌うらしい。共和党は、オバマケアには莫大な金がかかることと、自助努力精神を是として、オバマケアに反対する。

 しかし、両者の意見が割れ、多数決で決めれない場合、どちらも一歩も引かないというのではなしに、お互いか歩み寄るのが自由と民主主義の政治の基本だ。自明の理だ。
 
 歩み寄りをしないで、アメリカの国民生活を犠牲にし、はたまた世界中の国民生活を犠牲にしようとしている。たかだか民主党と共和党という政党のメンツだけのために。

 政府機関は、休日を除き、いつでも開いているのが普通のことであり、文明国の常識だ。それなのに、自分たちのメンツだけで、新年度予算を成立させず、政府機関の一部閉鎖を招いている。
愚の骨頂だ。

 その挙句に、世界大恐慌の危機が迫りくる。


 アメリカ連邦議会で、民主党と共和党は、世界大恐慌というリスクをかけてチキンレース(臆病者試し競争あるいは度胸試し競争)をしている。

 世界大恐慌が起これば、世界は破滅しかねない。これが起これば、それは、チキンレースによる経済テロを意味する。

 自由と民主主義の国、アメリカが世界大恐慌という経済テロを起こしていいのか。

 理性と知性の国のはずのアメリカがそんなことをしていいのか。

 言論の府である連邦議会では、チキンレース(臆病者試し競争あるいは度胸試し競争)などという無能な、不毛な戦術を用いるのではなく、堂々と理性的、知性的な対応をしてもらいたい。

 そこで、提案する。オバマ大統領及び民主党と共和党の三者には、次の内容の文書に即刻、同時にサインし、実行してもらいたい。

? アメリカ政府の債務上限は、現行の16兆7,000億ドル(1,640兆円)から半分の8兆3,000億ドル(820兆円)増やし、25兆億ドル(2,460兆円)に引き上げる。

? オバマケアは、修正する。

? オバマケアの修正内容は、民主党と共和党の各議員の中からそれぞれ5人の委員を選任し、計10人の委員から成る委員会で詰める。

? オバマケアに係る予算を除いたアメリカ政府予算は直ちに可決し、政府機関の一部閉鎖は直ちに解除する。

? 自由の女神像は、アメリカが世界に誇る自由と民主主義のシンボルであり、それは、同時に理性と知性のシンボルであることにかんがみ、「不可欠なもの」として、今後いかなることがあっても、閉鎖はしない。




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