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「自由の女神像」 

2013年10月06日 ナビトモブログ記事
テーマ:人生

  アメリカ合衆国と言えば、ニューヨーク。ニューヨークは、アメリカ北東部の大西洋に面し、同国の最大都市である。
 国際連合があり、世界政治の中心舞台にして、東京、ロンドンを超える世界一の国際金融センターである。なにかと、世界の政治経済に影響を与えるところ、大である。

 そのニューヨークと言えば、自由の女神像。1984年に世界遺産に登録され、ニューヨーク港内のリバティー島にある。

 自由の女神像の正式名称は、「世界を照らす自由」だそうだ。その像は、奴隷制と専制政治を意味する鎖を踏みつけて立ち、右手にはトーチ、左手には独立宣言書を抱えている。
宝冠には7つの突起があり、それは、「7つの大陸と7つの海に広がる自由」を象徴し、アメリカが誇る自由と民主主義のシンボルだそうだ。アメリカ精神の体現者たる自由の女神像と言っていい。

 自由の女神像は、当然、アメリカの名立たる観光名所でもあるが、去る10月1日から、連邦予算の未成立に伴うアメリカ政府機関の一部閉鎖の一環として、自由の女神像も閉鎖の状態が続いている。
リバティー島に上陸すらできないので、間近で観ることも、台座の中ある「自由の女神博物館」に入って見学することもできない。

 アメリカが世界に誇る自由のシンボルである自由の女神像が不自由を余儀なくされ、アメリカの観光産業にとって大きなマイナスとなっている。皮肉なものだ。


 自由の女神像は、ニューヨークだけにあるのではない。我が青森県にも、自由の女神像がある。

 ニューヨークは、北緯41度弱で、青森県の弘前〜八戸と同緯度である。ということは、東西南北に長い日本列島、南北にも3000キロメートルもの長さがある列島の中で、地球を東方向に真横にずうーっと進めば、ニューヨークに行きつくのが、青森だということだ。ニューヨークは、青森のながーい横隣なのである。

 この点に着目するところがみそだ。

 我が自由の女神像は、太平洋に面して位置する青森県上北郡おいらせ町(ちょう)のいちょう公園にある。1990年12月28日に完成した。ニューヨークと同緯度であることから、北緯40度40分の「4」の数字にこだわり、本家の4分の1の大きさで建立された。おいらせ町の人たちは、しゃれっ気たっぷりなのだ。
 材質はFRP(繊維強化プラスチック)製だが、高さは、本体11.5メートル、台座9.3メートルで合わせて20.8メートルもある。見た目には、FRP製であることは分からないので、重量感に圧倒される。
夜間は、ライトアップされて、幻想的だ。
 
 東京お台場にも、2000年に設置された自由の女神像があり、結構な人気だそうだが、おいらせ町の自由の女神像の方が先輩だ。

 おいらせ町の自由の女神像は、地元の人から「ももちゃん」の愛称で呼ばれ、親しまれている。
 なぜ、「ももちゃん」か。おいらせ町は、2006年3月に百石町と下田町が合併して誕生した町で、自由の女神像は、旧百石町(ももいしまち)が建てたものだからだ。

 おいらせ町の旧百石町には、桃川酒造がある。もう一人の「ももちゃん」だ。
 桃川酒造では、創業当時、百石川(ももいしがわ、別名奥入瀬川)の水を使用していたことから、「百」を「桃」にかえて「桃川(ももかわ)」と名づけられた。現在も百石川の伏流水が酒造りに使用されている。

 桃川酒造は、とにかくいい酒を造る。キャッチコピーが「いい酒は朝が知っている」というだけのことはある。

 代表銘柄は、大吟醸酒の桃川、大吟醸純米酒のねぶた、吟醸純米酒の杉玉である。「コクの桃川、キレのねぶた、うまさの杉玉」がうたい文句だ。

 どれもいい酒だが、私が日本で一番の銘酒と自負する杉玉を例にとって、これまでの日本国内外におけるコンテストでの受賞歴を以下に掲げる。
 第28回全国日本酒コンテスト 吟醸酒部門 第一位受賞酒
 2004年〜2013年 全米日本酒歓評会 吟醸部門 金賞
 International Wine Challenge2010 純米吟醸酒・純米大吟醸部門 銅賞

 おいらせ町の人々は、桃川酒造の「ももちゃん」を楽しみながら、「ももちゃん」の自由の女神像に親しみ、二人の「ももちゃん」を大事にしている。


 太平洋に面する青森県おいらせ町の二人の「ももちゃん」は、太平洋越しにアメリカを眺望し、かつ、アメリカ大陸を横断しつつ、思いを馳せる。ニューヨークにある本家本元の自由の女神像にだ。

 ここで、外野から声が飛ぶ。自由の女神像の「ももちゃん」については分かるけれど、桃川酒造の「ももちゃん」が思いを馳せるのは、なぜか。

 これは、いい疑問である。実は、日本酒については、近年、日本での消費は減退傾向にあるのに対し、海外では日本酒の消費が拡大し、とりわけアメリカは大のお得意様なのだ。

 先ほど掲げた杉玉の受賞歴にも、2004年〜2013年 全米日本酒歓評会 吟醸部門 金賞、
International Wine Challenge2010 純米吟醸酒・純米大吟醸部門 銅賞とある。

 だから、桃川酒造の「ももちゃん」も本家本元の自由の女神像の不自由さに心を痛めているのだ。

 おいらせ町の二人の「ももちゃん」は、一日も早く、アメリカの連邦予算が成立し、政府機関の閉鎖が解除され、自由の女神像が自由の身になることをひたすら祈っている。
 世界の政治経済を考える二人の「ももちゃん」は、けだし大したものなのだ。

 本家本元の自由の女神像が賑わいを取り戻し、これに満足したアメリカ人が「sake(サケ)、ワンダフル」と言って、大いに日本酒を飲んでくれれば、なによりだ。一日も早く、そうなることを願っている。



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