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敏洋’s 昭和の恋物語り
春先の、あちこち美術館巡り 〜東京都・北斎美術館巡り〜 (二)
2020年01月20日
テーマ:テーマ無し
さてと、それではこれから不忍池に向かいましょうか。
それにしても、寒い! 気温は8度ですもんね。
下着(半袖)+秋冬物として購入した長袖シャツ+ベスト(背中が網だらけの物なんですが)に、ナイロン製のペラペラヤッケ(多分防水機能ありだと思うんですけど。突然の雨対策として着用しているのです)を着込んでいます。
今は寒くても、日中は暖かくなるんですよね。そして汗が噴き出してくるんですよ、きっと。
公園内を歩きながら見上げてみると、桜桜桜でしたよ。
ニュースで満開状態だと聞いていましたが、今の今まで失念していました。
見事ですね、まったく。
夜になると、ここに大勢の人たちが集まってくるのでしょう。
そして思い思いに楽しまれることでしょう。
岐阜ではですね、金華山の麓で長良川沿いにずらりと夜店が並びます。
いや夜店と言って良いのかな、飲み食いが出来る、うーん何と言えば良いのでしょう。
屋台ではなくて……自分の語彙の少なさに腹が立ちます。
そうそう、浜辺に海の家ってあるでしょ?
ああいった感じの大勢のお客さんを呼べる夜店なんですがね。
そこに3家族が集まって、飲み食いしたことを思い出します。
AM6:45。不忍池に着きました。
隣接する清水観音堂には、後で立ち寄るつもりです。
あ、桜です。桜の話をしなくちゃ。
日本人って桜が好きですよね。
「散り際が見事だから、日本人にピッタリなんだよ」などと、若い頃に言われたものです。
もっともそれは、戦前の話であって、戦後生まれのわたしには当てはまらないんですよね。
ただ、諦めが早いといった意味合いでとらえれば、当たり! となりますけどね。
でも、今こうして見上げていると、なんだか違うような気がしてきました。
ただただ、その美しさに目を奪われました。
白く、薄いピンク色が交じった白い花びらですわ。
艶っぽさを感じません? きっと、だからですよ。
でも残念なことに、池の中の水草の色は茶系ばかりでした。
枯れちゃっているのでしょうか。
以前に来たときは、もっと緑緑していた気がするのですけど。
疲れました、歩き疲れです。
ほんとにね、最近はダメなんです。
すぐに背中から腰にかけて、ビリビリと痛むんです。
体が前のめりになって、いわゆる腰が曲がった状態になっちゃうんです。
まあねえ、もうすぐ70歳の大台に乗っちゃいますからね(2019年3月下旬は、まだギリギリ60台なんです)。
ちょっくら、ベンチに腰掛けます。
なになに、立て看板を読んでみると
「野鳥は自然の中で生きています!」
「野鳥にエサを与えないでください!」
「優しさからエサを与えたくなるでしょうが、鳥たちは野生です。
ペットではありません。
鳥たちは木の実、水草、昆虫を食べています」
との説明書きが。
確かに人工的にエサを与えてしまうと、鳥たちは自分でエサを獲らなくなっちゃうでしょうね。
そうなると野生ではなく、ペットということになってしまいますね。
思い出したことがあります、アメリカでのことなのですがね。
なに群だったかは忘れましたが、田舎地区でのことです。
その群の中に、セレブたちが住む場所があったとのことです。
そこがですね、群から独立して「市」を作ったというのです。
その結果、その群は三つの世界に別れたようです。
セレブの街=それはそれはおとぎ話に出てくるような、なんてことまで行かなくても、凄く快適な環境だと思いますよ。
舗装された広い道路と整備された樹木もいっぱいのことでしょうよ。
そしてそして、治安が良いらしいです。
日本で言えば、イメージとして田園調布、芦屋といったあたりでしょうね。
一般市民の街=そこそこにきれいな街並みで、そこそこに道路等も整備されてありますし、広くはないでしょうが公園なんぞもあります。
色々のお店も集まってきています。
無論のこと、治安もそこそこに安定しているとか。
日本で言えば、地方の小都市といったところでしょうか。
ここまでは、万々歳ですよね。
セレブの街と一般市民の街は、何のトラブルもなく、共存? 併存? しているとのことです。
ところがところが、SFの世界が出現したとのことなんです。
羨ましいですって? とんでもない、バットマンの世界なんですよ。
のどかだった群に、70年代80年代のサウス・ブロンクス地区が出現してしまったというのです(現在は平穏な街とのこと)。
道路は荒れ地と化して、立ち並ぶ家々は空き家となっています。
空きビルが目立ち、貧困窟になりました。
当然に犯罪者たちが集まって住み着いてしまいました。
その住民たちの言葉(性犯罪者たち)が、グサリと来ました。
「ここは暮らしやすいよ。
偏見の目でみられることもないし、不思議なことに、そういった欲望も起きないんだ」
しかし現実は悲惨そのものです。
およそ人間らしい生活は望むべくもなく、力だけがものを言う世界です。
セレブの街に住む人はこう言います。
「人間ってのは与えられると働かなくなるものさ、自力で頑張ろうとしなくなるんだ」
「怠けることを覚えてしまう」
うんうん、と頷く自分が恐ろしくなりました。
そこに追いやったのは……
話がとんでもない方向に行ってしまいました。
もうAM8:10です、長く居すぎました。
池では水鳥たちが、クワァクワァと鳴きながら水の上を滑るように飛んでいます。
と、クックックッと喉を鳴らしながら、鳩が近づいて来ます。
ところが、わたしが鳩に目を向けると、近づかなくなりました。
よほどに、恐い顔をしていたのでしょうか。
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