メニュー
最新の記事
テーマ
カレンダー
月別
- 2020年06 月( 2 )
- 2020年05 月( 13 )
- 2020年04 月( 29 )
- 2020年03 月( 16 )
- 2019年12 月( 5 )
- 2019年10 月( 7 )
- 2019年09 月( 11 )
- 2019年08 月( 31 )
- 2019年07 月( 27 )
- 2019年06 月( 4 )
- 2019年05 月( 8 )
- 2019年04 月( 4 )
- 2019年03 月( 1 )
- 2019年02 月( 6 )
- 2019年01 月( 7 )
- 2018年12 月( 6 )
- 2018年11 月( 7 )
- 2018年10 月( 23 )
- 2018年09 月( 12 )
- 2018年08 月( 25 )
- 2018年07 月( 11 )
- 2018年06 月( 8 )
- 2018年05 月( 14 )
- 2018年04 月( 24 )
- 2018年03 月( 4 )
ほっこり
少女のいい話
2019年12月05日
テーマ:男もすなる日記
江戸時代のお話
京都・丹波の山奥に貧しい姉妹がいた。
姉は十七歳、妹は十歳。
父を失い、母と三人暮らし。
姉妹で薪を採り、果物を売り歩くが極貧だ。
ある時、姉が涙をうかべて妹に言った。
「このままでは母を養えない。都には人商人(ひとあきんど)がいるとか。この身を売って母を養おうと思う。おまえはまだ小さいけれど、母を大切にしてね」
姉と別れたくない妹もしくしく泣いた。
その日から、妹は村外れのお堂に七日間の夜参りをした。だが満願の夜、悪いことにお堂に二人の盗賊がいた。
しかし、妹は怖がる様子もない。
盗賊の横で一心にご本尊を拝む。
不思議な少女の出現に、盗賊はかえって気味悪くなり、
「何の祈願か。言え」と脅した。
「父が死に、田畑も売ってなくなったの。それで姉は京へ身を売って母を養おうとしている。母は養いたいけど、姉には身を売らせたくない。でも、私は小さいから何もできない。それで、神仏に、私の命をさしあげますから母と姉をお助け下さいって祈ってたの」
二人の盗賊はそれを聞き、何を思ったか
「自分は旅の商人である」とうそをつき、盗んだ金銀をことごとく風呂敷に包んで少女に渡し、どこかへ去っていったという。
・・・
皆さんはご覧になっていかがでしたでしょうか?
江戸期の随筆に書かれていた実話です。(1800年代)
コメントをするにはログインが必要です
吾喰楽さんへ
文七元結も面白くていい噺ですね。
人情話の傑作中の傑作で、芝居で演じられる機会も多いと聞きます。
ばくち好きの左官の長兵衛、女房、娘のお久、吉原の女将、近江屋と奉公人の文七
自分から身売りしようとしたお久、正直者の文七、命を救おうとした長兵衛、着物を脱がされすっぽんぽんになっていた女房・・・
落語ならではのお話・・
よくできた噺だと思います
2019/12/05 19:19:45
漫歩さんへ
現代の世相では考えられない話です。
私なんか信心深くもないし、神仏からはとっくに見捨てられてると思います。
私も基本的に「性悪説」の立場です。
「罪深き者、汝の名はぼてふりなり」
2019/12/05 19:03:25
性善説
人情噺の「文七元結」(ぶんしちもっとい)を彷彿させます。
娘は金に困った親のために、吉原に50両で身を売ります。
その金を、父親は身も知らぬ他人を助けるために、使ってしまいます。
それからが、大騒動。
でも、ハッピーエンドなのが救われます。
私は、性善説派です。
2019/12/05 19:03:24
ピコチャンさんへ
ご本尊様が少女の祈りを聞き入れて、よりによって盗賊をお使いになったのでしょうね。
盗賊二人も善行を施して、しばしの満足感があったやもしれません。足を洗ったかどうかは定かでありませんが・・。
2019/12/05 18:55:37
実話
鬼の眼に涙(広い解釈で)とか、義賊とかありますが
日本人の人情、ここに極まるのではないでしょうか。
下世話な考え方をすれば、身売りするほど極貧の
女家族に。いきなり金銀が与えられてからが怖い
ような気もしますが。お話はめでたし、めでたしで
気持ちよく終わるのが良いですね。
2019/12/05 17:23:42