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尺八と横笛吹きの独り言

創芸 第72回公演 「帰還」観てきました。 

2017年08月09日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

●教師の劇団 創芸 第72回公演「帰還」観劇してきました

2017年8月5日(土) 午後2時公演
新宿 紀伊國屋サザンシアターにて
作・演出 小野川洲雄

●柿の木のある民家 
 


「柿の木坂の家」
石本美由起作詞・船村徹作曲 唄 青木光一


春には 柿の花が咲き
秋には 柿の実が熟(う)れる
柿の木坂は 駅まで三里
思い出すなァ ふる里のョ
乗合バスの 悲しい別れ

春には 青いめじろ追い
秋には 赤いとんぼとり
柿の木坂で 遊んだ昔
懐しいなァ しみじみとョ
こころに返る 幼い夢が

劇中に流れる青木光一さんの「柿の木坂」・・・・・胸にしみます。
なぜこうなったのか・・・・・なぜ先祖伝来守ってきた故郷を捨てなければならなくなったのか?

福島原発事故で汚染され、「柿の実が熟(う)れる故郷」を追われた福島県富岡町の住民の悲しみと希望とのお話。

●「人類が誕生してから、どれほど自然を破壊してきたのだろうか。」
生産しては消費する。消費をしては生産する。限りのない欲と、犠牲になる自然そして人間。

●約400万年前から1万年前頃までの期間に生息していたマンモス
欲望のあまり食べつくしては、また食べ・・・・・欲望の果てに自滅したと・・・・・人間の欲望もこのマンモスに例えて嘆く話が劇中でもありました。
これでもか・・・・・これでもか・・・・・と限りない人間の欲望を満たすために原発に頼れば・・・・・最終はマンモスのごとく亡びる。

●贅沢な生活を続けるために際限なくエネルギーを求めるのではなく、これ以上のエネルギー浪費を我々は、やめることができなかったのでしょうか?
人間が莫大なエネルギー消費の欲を持ったがために、取り返しのつかない大きな負の遺産を受けることになった日本。
メルトダウンした核燃料の核燃デブリを取り出すのに最長40年もかかる。この先「柿の実が熟(う)れる故郷」を取り戻せるのだろうか。不安だ不安だ。
エネルギーや効率を優先するのでなく、非効率で生産性のない、つつましく質素ながらも・・・・・人間を大切にする昔の生き方を考える時が来ている。

●2011年の震災による原発事故から6年、福島県富岡町の住民の心は今も揺れている。
住民の故郷を思う心と桜を守ることを決意した主人公・・・・・被災地で希望をつなげるお話でした。

●劇の中で起こる住民の様子や現在の状況を箇条書きにまとめてみました。
(プログラムから一部転載)

〇元通りの暮らしは望むべくもなく、人々は次の局面に向き合わなければならない段階が来た。

〇富岡町復興ビジョン
第一の道・・・・・帰還する
第二の道・・・・・帰還しない
第三の道・・・・・今は判断できない
「どの道を選んでも、故郷に誇りを感じ、富岡のつながりを保ち続けられる町」

●桜祭り
 
〇富岡町の避難指示が帰還困難区域を除いて解除された2017年4月1日から、桜の名所として知られる夜ノ森の桜並木の一部で16日間のライトアップが始まった。

〇2017年4月8日 富岡町復興記念桜祭りに千数百人が集まった。ここには前記した三つの道の人、すべてが含まれていた。

〇道はそれぞれ違っていても、ここの祭り会場に来れば笑い合えて分かり合える。しかし祭りが終わればそれぞれの道にいくしかない。

〇「原発があっても、桜は生きている」。長男からの新築の家の誘いを断り先祖から受けついだ桜を守ろうと決心する父親・吾一。そして長男も孫の小学生も父親・吾一の思いに沿って行く。

〇富岡町議の三島は吾一の友人。懸命に故郷に戻る活動をしている。
違う町で住む孫も避難してきたことをひた隠ししていじめに会うが、次第にお爺ちゃんに沿っていく。

〇元獣医師の牧野は何万頭もの汚染された牛を殺処分したことへの良心の呵責に耐えかねて巡礼の身となり、富岡に出没する。

〇原発を起こした東電で働く吉行、汚染除去の仕事についている吾一、もと惣菜店のおかみ安藤・・・・・それぞれが胸中を赤裸々にぶっつけ合う。

〇FMラジオパーソナリティの内山は地域に溶けて、住民の声を引き出して明るい。

〇90才の「くめ」ばあさん・・・・・老け役が絶品。腰が曲がる姿勢は大変でした。

〇造園業の島村は桜守りの吾一に桜の苗の育て方を快く提供している。

〇相馬盆唄の盆踊り・・・・・「ほんとうはね・・・・・みんな楽しくって踊ってんじゃないよ」・・・・・こころに響く言葉でした。

参考資料
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/100900282/
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
参議院資源エネルギーに関する調査会
演劇「帰還」プログラム

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