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「石づきに湿地ふたたび生えそうな」 

2016年11月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 俳句集団「宇宙(そら)」は、2015年9月29日、津軽の地に誕生した。

 今のネット社会を踏まえ、俳句作りの研鑽、活躍の場は、専ら「俳句ポスト365」への投稿による。

 「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトである。その選者は、TBSで木曜日放送のプレバトでお馴染みの、当代超一流の俳人、夏井いつき先生だ。

 日本全国広しと言えども、俳句作りの学びの場として、「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバト→「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバトといった、言わば循環学校に勝るものはない。

 津軽わさおのこれまでの人生による経験則が、そう言わしめる。だから、俳句集団「宇宙(そら)」は、「俳句ポスト365」への投稿によって、日本全国を視野に入れつつ、挑戦しているつもりである。


 「俳句ポスト365」においては、各回の月曜日から金曜日までのすべてが勉強になる。そのうちでも、とりわけ金曜日発表の天の俳句1句、地の俳句9句及び夏井いつき先生の講評が大変重要だ。その中から、自分の俳句作りとの関連で、何を学ぶか。

 「俳句ポスト365」の第155回 2016年9月1日週の兼題は、「湿地茸(しめじ)」である。兼題の説明に曰く。

湿地茸(秋の季語)「しめじ」。食用きのことして一般的。キシメジ科のほんしめじは、径4〜10cmで傘は茶色から灰色をしており、柄は7〜10cmの白色。秋に小楢林や赤松との混生林に生え、上品な旨味、歯切れの良さなどが絶品。

 津軽わさおは、今回の「湿地茸」で改めて、俳句の作り方における、「表現の仕方」を学んだ。


 何事も勉強の意味で、地の俳句9句中の1句及夏井いつき先生の講評を以下に掲げる。

 石づきに湿地ふたたび生えそうな    地選  石川焦点    

 分かる分かる!という一句。

 他の茸でもいえるのでは?という人もいるだろうけど、いやいや「湿地」の大きさや「石づき」のカタチとかが、「ふたたび生えそうな」という実感になってると思うのですよ。

 あ、この「湿地」は本シメジとかじゃなくて、ブナシメジの気分です。


 以上に関する津軽わさおの勉強したところを以下に掲げる。

 まず、掲句にある「石づき」って何?  津軽わさおは、聞いたことがあるような、ないようなで、よく分からない。「石づき」とは 、「クックパッド料理の基本」に曰く。 

石づきとは. しいたけ、しめじなどのきのこ類の軸の先の部分で、収穫前の地面や原木についていた部分です。 硬く食感が悪いことから、一般的には取り除き、残りの部分を 料理に利用します。

 つまり、「石づき」は、湿地茸が収穫前に地面や原木についていた部分であり、野菜のネギで言えば、根の部分に当たる。

 ネギは、切り取った根の部分を水に挿しておくと、ネギが再び生える。そこで、湿地茸の「石づき」である。これも、いかにも湿地茸が再び生えそうだ。

 掲句は、ここに着目しているのだろう。以下にこの点に関する津軽わさおの感想というか、理解というか、分析というか、を掲げる。

 まず、私には、ネギは、切り取った根の部分を水に挿しておくと、再び生える点について、大したもんだ感がある。この大したもんだ感があるときに、掲句の「石づきに湿地ふたたび生えそうな」を目にすると、いかにも、そうだそうだ、となってしまう。

 で、次の瞬間、いや、ネギの根の部分と湿地茸の「石づき」とでは、おそらく違うな、石づきに湿地ふたたび生えないな、と思う。

 この、(ネギの根の大したもんだ感→)「石づきに湿地ふたたび生えそうな」→いかにも、そうだそうだ→いや、おそらく違うな→石づきに湿地ふたたび生えないな、の流れ、頭の展開がおもしろい。

 津軽わさおの勝手な理解では、湿地茸という菌類は、胞子が着床し、繁殖・成長し、「石づき」つきの湿地茸になった段階で、製品として、完成・完了する。 

 胞子が着床し、繁殖・成長し、「石づき」つきの湿地茸になる、というサイクルを経ずして、石づきに湿地ふたたび生える、ということはない。おそらく。 

 で、改めて振り返れば、読者に先述の流れ、頭の展開をさせる、掲句の作者の「表現の仕方」が素晴らしい。実に素晴らしい。



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