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敏洋’s 昭和の恋物語り
[舟のない港](二十三)
2016年03月29日
テーマ:テーマ無し
指定の場所に向かう折り、気まぐれにコースを変更することを麗子は嫌った。
工事中等の不可抗力による変更すらも嫌った。
当初の計画通りに事が運ばないと、ヒステリー状態になる。
計画通りに事が運んだ折りには、たとえ不満足な結果で終わったとしても、麗子は納得したものだ。
気のない返事の男に、麗子は憤然として言った。
「ねえねえ、どうなの。嫌なの!」
「違うよ。嫌だとかそんなことじゃなく、今の僕では君のご両親の前に座るのが恐いんだ。
この若僧が、と思われそうで。
今の僕では、きっと萎縮してしまって言うべき事の半分も言えないと思うんだよ。
もう少し時間が欲しい。君を愛する事と結婚するという事がまだ一つに…いや、何と言ったらいいか。
もう少し気持ちを整理してから、ご両親の前で萎縮することなく居られるようになるまで、もう少し時間が欲しいんだ」
麗子の突き刺すような目に、男はしどろもどろに答えた。
麗子は、その一つ一つの言葉を確かめるように聞き入っていた。
不満げな表情ではあったが、男の言葉の中に「愛する」「萎縮」の二つの言葉を聞き、しぶしぶ不満ながらも納得した。
麗子をバス停まで送った後、アパートに帰る気にもなれず行きつけの居酒屋ののれんをくぐった。
その夜の酒は苦く、そして酔えなかった。
結婚に踏み切れないことに、男は自己嫌悪感を感じていた。
麗子に対するすまなさも感じてはいた。
しかし、昨夜の今日で「結婚」を持ち出す麗子の身勝手さに腹が立ちもした。
男自身の身勝手さには、気が付いていない。
「愛している」と言ってはみたものの、今朝確かに愛情を感じはしたものの、麗子との毎日の生活を考えると気が重くなり始めて
いた。
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