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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空・第一部〜 (十) ぼくと牧子さんが親戚? 

2015年02月20日 外部ブログ記事
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(百三十)

「でも驚いたねえ、二人が親戚だとは」
昔懐かしい円形のちゃぶ台の上に、お茶と牧子の持参した和菓子が並べられた。
牧子は素知らぬ顔で、おいしそうにお茶を口に運んだ。 

“何だって? ぼくと牧子さんが親戚? こりゃあ、迂闊なことは言えないな”
彼は下を向いたまま、上目遣いで牧子を見た。

「そうなのよ。こっちに来たとは聞いていたけど、まさかこのアパートに入り込むとは。
お母さんなの? ここに決めたのは」
目配せをしながら、牧子は彼に声をかけた。
“話を合わせて!”命令調の色を感じる彼だった。

「いいえ、御手洗さんよ。突然やってきて、『空き室があったら入れてほしい』ってね。
ホンとは、不動産屋を通さない人はお断りするんだけど。
それに学生さんでしょ、一度は断ったのよ。
でも、礼儀正しい人だったし、しょんぼりするもんだからねえ。
親御さんの了解がもらえれば、大家さんに話してあげるって、つい言っちゃったの。
そうしたらまあ、パッと顔を明るくしてねえ。でもまあ、良かった。
あんたの従弟なら、安心だわ」

「まあ、躾は厳しい女性だから。ところでさ、おじさんの具合はどう? 一進一退かしら」
「ありがとうねえ。だめだよ、旦つくは。
医者に止められても、やっぱり酒は止められないのよ。
でもね、あの年になって酒を止めさせるのもねえ。
『死んだ方がましだあ!』なんて、言うしねえ。
量を減らしてくれてるから、それで良しとしなきゃね。
それよりも、牧子さんはどうなの? 良い人は見つかったの? 
身持ちの堅い女性だからね、あんたも」

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