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流老記

小さい秋 

2014年08月30日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

朝のうち曇り、で
寒い。

雨こそ降らなかったものの
北の高気圧から吹きこんでくる
冷たい風が体調を狂わせる。

確かに
病気は静かに進行している。
自分の身体だもの
それくらいは分かるつもり。

だらだらと
下り坂を降りるように悪くなるのか、
それとも
ある日突然、あれれ、ってなるのか、
神のみぞ知る。

清く正しく美しく、生きて来た自覚など
小指の先ほどにも無い。

騙されて騙し、泣かされて泣かし、
一年ごとに自尊心の衣を剥がされ
今では経帷子一枚の情けなさ。

因果応報とか自業自得とかの
うしろ指を指されながらも
まだ生きている。

似たような仲間の一人は
それでも
前向きに倒れて死にたい、と言い、
こっちは
立ち枯れて死にたい、と応える。

秋だねえ、と呟けば
秋ですねぇ、と返って来る暮らしが
小さな幸せってやつか。

幸せを、どんどん大きく膨らませ
破裂させた始末が今なのだ。

小さな幸せで我慢できるなんて
若いうちは
考えもしなかったわさ。

さて明日は
小さい秋でも捜しに出てみようか。



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