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人生日々挑戦
「浅田真央選手、頑張れ!!お母さんが応援しているよ」
2014年02月20日
テーマ:人生
ちょうどか2か月前、12月20日付けで、浅田真央選手を応援するため、津軽弁・「あれね」と題する、次のようなブログ記事を書いた。
津軽弁で使う「ああ、あれね」は、もちろん共通語で使うのと同じ意味で使う。が、別な意味で使うこともある。別な意味での「あれね」とは、はらはらする、気が気ではない、という意味だ。「ああ」は感嘆詞である。したがって、津軽弁の「ああ、あれね」は、見ていて、はらはらする、気が気ではない、ということで、その程度がかなりであることを意味する。
前回2010年バンクーバー五輪の後、浅田選手のジャンプには「ああ、あれね」状態がずうっと続いた時期があるが、2013年シーズンは、もはや「ああ、あれね」感はない。観ていて、はらはらし、気が気ではないという状態から完全に脱却し、堂々とした風格すら漂う。
浅田選手は、トリプルアクセルに2回挑戦することについては、既に、1回目は確実に成功するレベルに到達している。
しかし、2回目は、1回目成功による勢いが良ければ、成功する。つまり、2回目成功は、本番での一本勝負なのだ。それほどに、トリプルアクセルの2回連続成功は、至難の業である。
本番で、ジャンプは、一つ目ができ、二つ目も、三つ目も、という具合に、次から次に成功し、気がついたらフィニッシュといった感じの過程の中で、トリプルアクセル1回目成功、続いて2回目成功という流れになるのだ。
年が明けて、2014年2月、浅田真央選手は、凛としてソチ五輪のリンクに立つ。
ショートプログラムでは、首位になる。かつてショートプログラムを苦手とした浅田選手の姿は、どこにもない。ショートプログラムの中では、1回のトリプルアクセルに挑戦し、完璧に成功させる。
そして、フリー演技。ジャンプは、一つ目ができ、二つ目も、三つ目も、という具合に、次から次に成功し、気がついたらフィニッシュといった感じの流れである。その過程で、トリプルアクセル1回目に成功し、
その1回目成功による良い勢いのままに、トリプルアクセル2回目も成功する。
満場のスタンディングオベーションを受けて、浅田選手は両手を上に挙げて、天を見上げる。その先に、天国のお母さんが祝福し、満面の笑顔を浮かべている姿が見える。
浅田選手は、2010年2月のバンクーバー五輪で銀メダルを獲得した後、「天国のお母さんに金メダルを見せ、褒めて貰いたい」一心でひたすら頑張ってきただけである。
夢は叶う。ひたすら頑張れば、夢は叶う。
2か月後の日本時間2月20日午前零時、いよいよソチ五輪、フィギュアスケート女子のショートプログラム(SP)が始まる。
浅田真央選手は、ソチ入りの日に、今回は、SPとフリー演技とも、トリプルアクセルは1回にすることを明らかにしている。これまでの経緯にかんがみれば、この判断は正解である。
午前2時前、第3グループの6分間練習が終わる。2010年バンクーバー五輪の金メダリスト、韓国のキム・ヨナ選手のふてぶてしいまでに観える姿がある。
午前2時20分過ぎ、第3グループの5番目、キム・ヨナ選手の演技が始まる。トリプルルッツ、トリプルトーループ成功。トリプルフリップ成功。ダブルアクセル成功。ステップが伸びやか。ノーミスの演技だ。
得点発表、74.92点。ここまでで、1位。前回バンクーバー五輪でのSPは、78.50点だったという。出場30選手の最後に滑る浅田選手は、このキム・ヨナ選手の演技を上回ると直感するような出来だ。
午前3時40分過ぎ、第5グループの6分間練習が始まる。1万2千人収容の満員の会場。浅田選手は、凛とした表情。トリプルアクセルも決める。
実力者揃いの第5グループの選手の高得点が続く。浅田選手の前まてで、1位は、韓国のキム・ヨナ選手で74.92点、2位は、ロシアのアデリナ・ソトニコワ選手で74.64点、3位は、イタリアのカロリーナ・コストナー選手で74.12点。
ハイレベルな戦いだ。そして、午前4時20分過ぎ、最終滑走者の浅田選手の演技が始まる。
「ノクターン」の曲に乗って、優雅な滑り出しだ。冒頭のトリプルアクセル、失敗。トリプルフリップ、成功。コンビネーションジャンプは、失敗、どころか、コンビネーションのしょっぱなで失敗だから、必要なコンビネーションがなしの状態だ。
ああ、なんということだろう。何があったのだろう。 全体演技の中でいいところは、トリプルフリップの成功一つだけ。あとは、全然駄目。
結果発表は、55.51点で、16位。
浅田真央選手の今回のSPは、彼女が演じたこれまでの演技の中で最悪だ。SPの演技構成の体をなしていない。一体、何があったのだろう。何が起こったのだろう。ああ、なんということだろう。
極めて残念なことながら、今日のSPの演技は、前回2010年バンクーバー五輪の後、浅田選手のジャンプにずうっと続いた「ああ、あれね」状態よりも悪い。
ソチ五輪で、金メダル争いどころの、いやメダル争いどころの話でない。メダル争いの勝負に持ち込めるだけの演技ができていないのだ。
まさかも、まさか。信じられない。
よくオリンピックには魔物がすむという表現が使われるが、今回の出来事は、そんな類ではない。オリンピックでの演技に集中できない何かがあったとしか考えようがない。
今、日本中が、そして世界中のファンが茫然自失の状態にある。
なんとか「浅田真央選手、頑張れ!!お母さんが応援しているよ」としか言えないような状態だろう。
でも、マラソン競技に例えれば、「完走」だけはしてほしい。「浅田真央選手、頑張れ!!お母さんが応援しているよ」。
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