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感激の古稀旅行−２　

2013年05月21日
テーマ：テーマ無し

 

 

 

 

 

 

 

 

 
豪華な料理と例の液体が心地よく体内にしみわたり、二人とも上機嫌な細胞の働きで、帰路の足元は軽くスキップを踏みそうな気持ちを抑えて車中の人となったが、短時間で娘の住むマンションに到着した。約３６０戸あるという建物は、まるで西洋のお城のようで、コの字型の３棟に囲まれた中庭はシンメトリーを基調とした幾何学的パターンを組み込んだ西洋風ガーデンになっていた。私たちは思わずあのアルハンブラ宮殿を思い出し、顔を見合わせて微笑んだ。昭和の時代が終わりを告げる頃、ヨーロッパ旅行を楽しんだ日々が甦る。
 
娘の住む部屋でしばらくくつろいだが、婿殿は仕事で遅くなると言うので、ゲストルームへと移動した。隣室にはパーティールームもあるという多彩な共用施設が完備されているのに驚いたが、ゲストルームはゆったりと広い部屋にツインベッドがあり、小さなテーブルには娘の生けた花が出迎えてくれた。そしてバスルームへ案内されてまたビックリ。大きな円形のジャグジー付き浴槽があり、すぐそばには透明硝子で囲われたシャワールーム、距離をおいてトイレと洗面台が同じ部屋になっていて、２４時間換気が作動しているという。
 
慣れぬ人混みでの疲労もあったが、満腹でご満悦の胃袋が早く寝ろというサインを出す。しかし、ゆったりとした浴槽で、娘が用意してくれたハーブの入浴剤にうっとりとしながら天にも昇る心地であった。そしてベッドに横たわり、二言三言会話をしながらいつの間にかまるで魔法にでもかかったように、ムニャムニャと深い眠りの中へ導かれていった。
 
 

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