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Polyglotに憧れて
労働しなくても良い社会
2023年04月10日
テーマ:テーマ無し
労働しなくても良い社会 労働しなくても良い社会、ここでいう労働とは、生活するためにしなくてはならない苦役、辛い力仕事や危険な作業等でやりたくない、できれば避けたいというような仕事をイメージしています。このような労働、苦役をしなくても人々が暮らせる社会は実現するでしょうか?あるいは、現代社会はそのような社会に近づいているのでしょうか、それとも遠ざかっているのでしょうか。 私は、過去と比べると、明らかに現代の社会は「労働しなくても良い社会」へと近づいていると考えています。長期的なトレンドを見ると、間違いなく近づいています。そう思いませんか? 江戸時代と現代を比べてみます。当時、人々の大半は農業などの一次産業に従事していました。大部分が食料生産に携わっていたにも関わらず、国内の生産量が乏しく、余剰はほとんどありませんでした。天候不順により収穫量が減ると、食べ物が不足し農民の一揆が起きる、という状況でした。それが今では、身の回りは食料や生活用品で溢れており、食物の廃棄が問題視される時代になりました。それだけ労働生産性が向上したからだと思います。 総務省労働力調査による産業別就業者数を見ると、1951年 一次産業 46% 二次産業 23% 三次産業 31% 昭和になっても未だ半分程度は一次産業に従事していました。それが、平成、令和になると以下の通りです。 1990年 一次産業 7% 二次産業 34% 三次産業 59%2000年 一次産業 5% 二次産業 30% 三次産業 65%2020年 一次産業 3% 二次産業 23% 三次産業 74% 今では一次産業に従事している人はほとんどいません。産業構造が変化したわけですが、食糧生産に係る生産性が大きく向上したことは間違いないと思われます。 江戸時代と比べると、現代は、遥かに労働生産性が向上し、かつてのような苦役から解放されました。かつて手作業だった力仕事や危険な作業の多くは機械化されました。様々な便利な道具が開発され、省力化が進み、効率がアップしました。 文明の進歩、テクノロジーの進展によって、人類は苦役から解放されてきました。それは間違いありません。また、生産性の向上により、全体的に豊かになってきました。今でも貧富の格差は大きいし、格差は広がっているかも知れませんが、それでも100年前と比べると、人類全体の所得だけでなく、最下層の人の所得や生活水準も改善しています。長期的なトレンドでは、人類は豊かになっているし、生活水準は上昇しています。 このことから、人類は生きるために必要な労働(衣食住といった生活のために必要とされる物を生産するための労働)から解放されつつあると考えられます。今後もこのトレンドが継続するならば、いつかそのうち、人類は「生きるために必要な労働」をしなくても良くなるのではないか、と考えています。 これは、働かなくても良い、という意味ではなく、(生きるために必要な)労働をしなくても全員が食べることができ、全員の着る物があり、全員の住居がある、という状態になる、という意味です。 実のところ、日本は既にこのような状態にかなり近づいていると感じます。食料に関しては、有り余るほど存在しています。賞味期限が過ぎた(あるいは期限が近い)というだけの理由で廃棄される食品が山ほどあります。衣服に関しては、多くの家庭では滅多に着られることのない服がタンスから溢れるほどです。住居に関しては、空き家が多過ぎて問題になっています。日本では、生きるために必要なものが十分に揃っていて、そのための労働は不要になっているのかも知れません。だからこそ、三次産業に従事する人が74%にも増え、一次産業に従事する人は3%しかいない、という状態になっているのではないでしょうか。
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