Polyglotに憧れて

朝ドラ「舞い上がれ」の忖度 

2023年03月17日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


 朝ドラ「舞い上がれ」の忖度 NHKの経営委員会の委員は総理大臣が任命することになっています。NHKの事業計画は国会で審議のうえ承認されます。このように政府の影響力が強いので、政府の方針や意向がNHKの番組内容に影響を与えるであろうことは想像に難くありません。 朝ドラのパターンとして、昭和に活躍した歴史上の人物をモデルに策定されることがよくありますが、政治的な背景を受けたテーマが選ばれることもあります。昨年の「ちむどんどん」は沖縄復帰50年を記念して放送されましたし、「エール」は東京オリンピックに合わせて制作されました。 それでは今放送されている「舞い上がれ」には何か政府の意向のようなものが反映されているのでしょうか。そんなことを考えながらドラマを見ていました。 朝ドラ「舞い上がれ」のテーマは、「飛んでいく」で、コンセプトは、「飛行機が向かい風を受けて、それを上に飛行する力に変えるように、人生においても向かい風に怯まず、それを生きる力に変えてたくましく成長するヒロイン」といったことだそうです。 幼い頃はおとなしくて体が弱かった主人公舞ちゃんは五島列島で暮らすうち元気な子供に成長します。大学で人力飛行機のパイロットに挑戦し、卒業後は飛行機のパイロットになるべく、飛行訓練を受けます。悪戦苦闘しつつも無事に訓練学校を卒業し、飛行機会社から内定をもらいます。この辺りまでは、ヒロインはパイロットになるもんだと思い込んでいました。 ところがお父さんが病死し、それを機に物語は急展開します。舞ちゃんは母と共に父の会社を立て直すことにしました。当初は物作りのことなど素人だったヒロインは、猛勉強して詳しくなり、難しい営業案件を取ってきて、会社を軌道に乗せます。このストーリーを見ながら、リスキリングという言葉を思い浮かべました。 リスキリングは岸田首相が施政方針演説でも強調しており、政府として力を入れています。スキルアップによる成長分野への円滑な労働移動とか、デジタル人材を育成するといった内容が新しい資本主義のグランドデザインに記載されています。舞ちゃんがパイロットから物作りへと方向を転じたのもリスキリングの一種だし、朝ドラは政府の方針に忖度してリスキリングをテーマに挿入したのではないか、と考えたのです。 とはいえ、リスキリングというのは漠然としてるし、舞ちゃんの転身とリスキリングを結びつけるのは少し無理があります。それでは他にどんなテーマが隠されているのでしょうか。本日の放送で空飛ぶ車の話が出てきてようやくわかりました。そう、大阪万博です。 2025年の大阪万博で目玉とされているのが空飛ぶ車です。万博会場と会場外ポートを繋ぐ計画が進んでいます。ANA、JAL、丸紅、SKYDRIVEの4団体が空飛ぶ車evtolを運行する予定となっており、Joby Aviation(米国),Volocopter(ドイツ),Vertical Aerospace(英国),skydrive(日本)の機体が使われるそうです。空飛ぶ車は間違いなく話題になるでしょうし、朝ドラでいち早くこのテクノロジーを取り上げて、大阪万博への期待と注目を盛り上げようとしているのではないでしょうか。 さらに調べると、2021年に東大阪の町工場がオープンファクトリーを開いているのですが、万博の期間中にもサテライト会場としてオープンファクトリーを開く構想があるそうです。朝ドラの隠されたテーマは、「大阪万博を盛り上げる」に違いありません。 国威発揚の場であり、国民の気持ちをまとめる場のはずだった東京オリンピックがパンデミックのために散々な目に遭いました。NHKもオリンピックに合わせて番組を制作したのに、時期はズレるは開催反対運動が盛り上がるわでアテが外れました。そのリベンジとばかり、大阪万博を成功させようと、気合が入っていることと思います。 まだ万博まで2年もあるのに、今から国民の機運を盛り上げようとして、ドラマのストーリーにオープンファクトリーや空飛ぶ車を挿入してきたのではないでしょうか。おそらくNHKでは、今後も大阪万博に関連する番組が増えてくるでしょう。こんなことを考えながら、朝ドラ「舞い上がれ」の展開を楽しんでいます。あと2週間ですが、果たしてどんな結末を迎えるのでしょうか。

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