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気まぐれりんちゃん
都会のカラスは可哀想ですか?
2022年11月15日
テーマ:テーマ無し
私の親は当時まだ珍しい
共稼ぎでした。
家のことは祖母にまかせっきりだった母。
不定休の母が日曜日に
家にいることも滅多になく
私の学校関係、友達付き合いにも
ノータッチ。もちろん相談相手でも
遊び相手でもない。
抱きしめてくれたこともない。
母親は同居の身内ではあるけど
近寄り難い遠い存在でした。
でもね、私にとって世界にたった一人の
母はその人だけ。
母親ってこんなもの。が
ずっと常識だったので寂しいとか
なかったんです。でもね
大人になって人に母の話をすると
まあ!なんて可哀想な幼少期を
過ごしたの!と
哀れみの目で見られます。
ビルの隙間に申し訳程度の緑。
その間を優雅に飛ぶカラス。
高層ビルの窓辺にくつろぐカラス。
1匹、2匹、3匹、、、
乾いた都会を飛び回る
時々羽を休めて大きな声で鳴く。
山が恋しいの?
もっと自然の中を飛びたいの?
可哀想に。。
いや、もしかしたら
このカラスたち自然なんか
知らないかもよ。
ここで生まれてここで育ったカラスなら
この環境は生まれた時からある
当たり前の世界。
可哀想なんて大きなお世話だよね。
飛び回るカラスに話しかけてみる。
おーい、そこからの景色は
どんなだい?どこまで見える?
どこまで行ける?
ビルの間にある病院の入院病棟3階
オープンテラスから見るビル群。
その上にデコボコと広がる平べったい空。
その空と僅かな緑の間を
気持ちよさそうに飛ぶカラスたち。
目で追いながら
つい話しかけたくなる。
可哀想なんかじゃないよね。
この生き方も悪くないよ。
与えられた環境で自分らしく
生きればいいんだよね。
何かのアンテナに留まった
カラスの大きな一鳴きが
ウンウンそうそう!!と
答えてるようで
遠くを飛び回るカラスたちが
なんだかとても近くに見えた午後でした。
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