Polyglotに憧れて

電気自動車の2つの機能 

2022年06月18日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


今年になって日本メーカーが相次いで新しい電気自動車を発売開始しました。このことで、電気自動車への関心が高まっています。一方、電気自動車に対する批判的な意見も多く見受けられます。批判的な意見の中で、電気自動車が増えると電気が不足するので問題である、との主張を目にします。このような批判が出されるのは、電気自動車が2つの機能を持っていること、そして電気自動車の持つ可能性が十分に理解されていないのではないか、と考えております。 電気自動車には2つの機能、役割があると考えています。一つは移動手段としての機能です。車なので当然ですが。もう一つは蓄電池としての機能です。蓄電池として活用できることが電気自動車の持つ大きなポテンシャルであり、私は非常に期待しています。 多くの電気自動車は給電の機能を持っています。V2Hの仕組みを導入すると、電気自動車に充電した電力を家庭用の電源として使用できるのです。この機能を活用することで様々な問題を解決できます。 電気自動車が電源に?便利でお得なV2Hとは? | 基礎知識 | 省エネドットコム「V2H」という言葉をご存じですか?「クルマ(Vehicle)から家(Home)へ」を意味するこの言葉は、電気自動車に蓄えられた電力を、家庭用に有効活用する考え方のこと。エコカーの新しい可能性として注目が高まっているV2Hのポイントを紹介します。www.shouene.com  従来は、各家庭で電気を蓄電することなどできませんでした。政府から「電力が不足する見込みです、節電しないと停電の恐れがあります」と言われても対応に困ります。寒くて震えている時や暑くて熱中症を心配している時に(家庭内で最も電力を使用する)エアコンを切ることなどできません。しかし電気自動車とV2Hがあれば、系統電力に余裕のある時に電気自動車に蓄電しておき、電力が不足する時には電気自動車から家庭へ給電することができます。エアコンを切る必要などありません。 このほか、災害などで停電しても電気自動車から給電すれば、しばらくは凌げます。最近も、北海道や千葉県で大規模な停電が起こり、電気が使えないことがありました。こんな時、電気自動車があれば随分と助かったでしょう。電気自動車に蓄電した電気を家庭に給電して生活し、電気が減ってきたら近くの充電ステーションまで運転して満充電して戻ってくる、といったことができます。 問題となっている電力不足は夏や冬のごく限られたピークの時間帯でのみ発生します。ピークの時間帯さえ乗り切れば良いのです。電気自動車とV2Hが各家庭に普及し、電気料金を需給に合わせて変動する方式にすれば、各家庭は(系統)電力の余っている(電気代の安い)時間帯に電気自動車へ充電し、(系統)電力が不足する(電気代の高い)時間は電気自動車から給電する、という行動を取るでしょう。これにより系統電力の電力需要が平準化されます。電力需要が平準化されて来れば供給側の設備を増やさなくても電力が不足することはありません。 世界的な脱炭素の流れ、政府の方針により、今後は火力発電の依存度を減らし、太陽光や風力、地熱などによる発電を増やす必要があります。太陽光と風力はコストが下がってきたので十分火力の代替となり得ますが、問題は発電量が大きく変動することです。需要と供給を合わせるために、蓄電池の必要性が指摘されていますが、電力会社側だけで設備を増やすとコストアップにつながり、電気代の増加を招くことになります。電気を使う側でも蓄電池を導入し、需要を調整することができれば社会全体でコストアップを吸収できるでしょう。 すでに家庭用蓄電池は販売されており、家庭でも導入可能ですが、その価格が高すぎて、到底採算に合いません。もっと値段が下がらないと普及しないでしょう。一方、電気自動車は移動の手段として購入するのであり、蓄電池の機能はおまけのようなものです。蓄電池だとみなすと高くて買えませんが、自動車だと思えば手が届く値段になってきました。5月に発表された軽自動車規格の電気自動車(日産のサクラ、三菱のekクロスEV)は補助金を考慮するとガソリン車と近い値段になりました。車の機能に加えて蓄電池の機能があることまで考慮すると、十分競争力のある価格になってきたと言えるのではないでしょうか。 ガソリン車から電気自動車への移行は、移動時におけるCO2の削減だけでなく、発電時のCO2削減にも寄与する可能性を秘めています。電気自動車を普及させることは、エネルギーの脱炭素をすすめることにつながります。そしてエネルギーの自給自足すらも可能になるのです。エネルギー資源が乏しい日本にとって、極めて有り難いことではないでしょうか。聞くところによると、日産と三菱の電気自動車は順調に受注を伸ばしているとか、今後の進展に期待できます。  

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR





掲載されている画像

    もっと見る

上部へ