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敏洋’s 昭和の恋物語り
恨みます (七)
2022年05月15日
テーマ:テーマ無し
「あのお、ご迷惑でなければ、お名刺を頂きたいんですけど。あっ、申し遅れました。あたし、吉永小百合、と申します。おきれいな女優さんと、同姓同名なんです。両親が“美人になりますよう”ってあやかって付けてくれたんですけど、全然ブスで。申し訳ないです、女優の小百合さんに。あっ、すみません。あたし、この駅で降りますので」 静かに電車が停止し、ドアが開いた。と、勢い良く人が動き、吊り革をしっかりと握り締めていた小百合の体が斜めに浮いた。
「あぶない!」 一樹の手が、小百合をしっかりと抱きしめた。甘い香が、一樹の鼻腔をくすぐる。“いい匂い、させてるジャンか”「あっ!」 足を取られて転びそうになった小百合は、必死の思いで吊り革にしがみついた。一樹に体を支えられて、やっとの思いで態勢を立て直した。が、そんな一樹の腕が、小百合にある疑念を抱かせた。“あらっ? この手のひら、……まさか、違うわよね”
「そうなんですか。女優さんと、同姓同名なんですか」 まるで無反応な一樹に、小百合は奇異な観を抱いた。大方の男は、そう聞くと、まじまじと小百合を見つめるのが常だった。そして、苦笑するのだ。“知らないのかしら、女優の吉永小百合さんを”「ぼく、堀井一樹と言います。よろしく!」 差し出された名刺には、健康促進商事株式会社、営業、とあった。「健康に関する、あらゆる物品を販売してます」
押し流されるように電車から降りたのだが、人ごみの中ではぐれないようにと一樹の手が小百合の手をしっかりと握っている。「あのお、堀井さん? この駅でお降りになって、よろしかったんですか?」「だいじょーぶ、ですよ。ほら、ぼく、営業でしよ?」 屈託なく答える一樹に、小百合はただ「はあ」と頷くだけだった。「で? 今日は出社、されますか?」 突然の一樹のことばに、小百合はなんと返事をすればいいのか、戸惑った。「こんな聞き方、変ですね。今日のことはショックだろう、と思いまして」?
=====まあな、滅多に遭遇しないだろうがな。そんな時はだ、いっそのこと、お前が痴漢するか? 冗談なんかじゃないぞ。他の人間を、痴漢ヤローにしちまうんだ。いいか、きれい事じゃ女は捕まえられないぞ。運良く捕まえられたら、さあどうする? 分からんか、トーカーだよ、付きまといだよ。101回のプロポーズだ。とに角女を放すな。その為には、徹底的に女を褒めろ。褒めて褒めて、褒めちぎれ。そしてだ、さっきも言ったが、自宅を突き止めろ。?===== 沢木の声が、またしても響いた。
“あいつにゃ、悪いことしたか? けど、絶対してたはずだ。俺がとっちめなきゃ、手を出したはずだ”?「大丈夫、です。堀井さんのおかげで、そんなにひどくなかったですし」「そうですか、だったら、行きましょう」 改札で一旦はなされた手が、再び握られた。“このひと、少しおかしいんじゃないのかしら。なんで、手を握ってるの? あたしのことをどうにかするつもり?”
どんな魂胆があるのか、小百合の心に恐怖心がわいてきた。「あのお、堀井さん。お礼をしたいんです。どこかで、お茶でも如何ですか?」 とにかく握られた手を離させなければならない。そのためには、とどこかの店にでも入ろうと思った。「いいですよ、そんなもの」“お茶ぐらいじゃ、すまさないよ”?「大丈夫、です。堀井さんのおかげで、そんなにひどくなかったですし」「そうですか、だったら、行きましょう」
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