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宙吊リ状態の絶望的な絶叫「不意打ち」 

2022年01月04日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


「不意打ち」1964年 アメリカ 原題:Lady in a Cage中学生のときに、テレビでやっていた映画でとても怖かった記憶の映画がある。部屋の中で宙吊リ状態の中年女性をチンピラが寄ってたかってからからかい脅している。それがなんというタイトルだったかわからなかった。町山智浩の書いた「トラウマ映画館」という本があり、それを読んで思いだした。それは「不意打ち」というタイトルで原題は「Lady in a Cage」、「檻の中の女」という意味になるとのこと。息子を溺愛するヒルヤード夫人は、お金持ちの未亡人。腰を痛めたので1階と2階を部屋の中にエレベーターをつけていて、それに乗って異動している。息子がリゾートに外出した後に、エレベーターに乗るのだが、1階に降りる前に電源の接触不良で途中で止まってしまう。天井からぶら下がった鳥かご状態になってしまった。部屋に一番初めに忍びこんだアル中のホームレス男には、顔なじみの娼婦がいる。彼女を訪ねて盗みに簡単にはいれる家があることを教える。その時にその娼婦は、おもいがけない情報を聞き大金が手に入ることを確信して笑う。その笑い顔と笑い声が独特な下品さを含んでいて忘れられない。笑っているシーンで、これだけ心に刺さってくるのはすごいと思った。ヒルヤード夫人の屋敷には、家の物を盗もうとするアル中の男や娼婦、加えて盗品を売りさばいているチンピラ三人組がやってくる。しまいには、チンピラは彼女を面白半分に殺そうとする。ヒルヤード夫人は、外に聞こえる非常ベルを押し続けるのだが、近所の人は誰もやってこない。エレベーターの中で、なすすべがない絶望的な絶叫顔が忘れられない。ウォルター・グローマン監督の「不意打ち」は、物語に緊張感があり、出演者の演技もすばらしく、傑作の一本に入ると感じた。また、今から58年も前の作品だが、ここには都会の人間の他人への無感心さが効果的に表現されている。ヒルヤード夫人を演じたのは、「風と共に去りぬ」(1939)のヒロイン、スカーレットの親友役で知られるオリビア・メアリー・デ・ハビランド。アカデミー賞に5回ノミネートされており、「遥かなる我が子」(1946)と「女相続人」(1949)で主演女優賞を受賞した。日本とは、縁のない女優に思えたが、出身は東京(現在の東京都港区)で、イギリス人の両親の間に生まれている。2020年に104歳で亡くなった。今は評価されている映画だが、当時はショッキングな内容からマスコミから非難され、イギリスでは2000年の封印が解けるまで34年間も上映禁止だった。 

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