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敏洋’s 昭和の恋物語り
水たまりの中の青空 〜第二部〜 (百十)
2021年06月23日
テーマ:テーマ無し
待ちに待った正三からの手紙が、小夜子に届いた。まさしく、情熱が迸る恋文だった。
正三の小夜子に対する思いが、切々と込められていた。
小夜子さん、お元気ですか。小生、やっと小夜子さんの元に辿り着けました。
なんと長い、無味乾燥な日々を送ったことでしょう。
僅か三月足らずと、言うこと勿れ。
小生にとっては、当に地獄の日々でありました。
貴女の如き魅力的な女性を、都会の野獣共が見逃すわけなく。
いえいえ、ご聡明なる貴女のこと、見事に難を逃れる術をお持ちとは信じておりました。
なれども、小生の思いは千々に乱れました。
貴女よりの便りすべてが、親の元に留め置かれておりました。
いかにも、口惜しく思えます。
その便りが小生の手元に届いておりますれば、之ほどの思いはありますまいに。
小生の思いの丈を届ける術もなく、日々落胆でした。
小夜子さん、与謝野晶子女史の詩作に準えて贈ります。
あ丶小夜子よ君に泣く 吾を忘るること勿れ
才色兼備の君なれば 群がる男も数多なれ
君を誉めそやす男に 吾は如何とす
君に贈する男に 吾は如何とす
遠き地に居る吾は 君を畏るる
君が熱き吐息を欲する吾は 如何とす
君が気高き意を聞けぬ吾は 如何とす
今 君が居るこの地に辿り着きし吾
今 君と同じき気を感じられる吾
至福の境地に至りし吾
あ丶小夜子よ君に泣く 吾を受け入れ給え
あ丶小夜子よ君にひれ伏す 吾を受け入れ給え
すぐにも貴女との逢瀬を、と思いはするのですが、中々に難しいのです。
入省したての小生なれば、休みを取ることが叶いません。
伯父の引きがあればこその、官吏なのです。
どうやら父親から文が届いているらしく、半ば監禁状態です。
通常ならば寮生活を送る筈なのですが、伯父宅での下宿となってしまいました。
小夜子さん、今の小生の願いをご存知でしようか。
恥ずかしきことながら、毎夜の如くに夢を見ております。
淫靡な夢に、苛まれております。
お許しください、小夜子さん。毎夜、貴女の……。
毎夜、貴女との接吻を試みております。
お怒りにならないでください。あの折の、貴女からの接吻が、小生の頭から離れないのです。
あまりにも、甘美でした。
どうぞ、小夜子さん。今しばらく、ご猶予をください。
必ず、貴女の元に馳せ参じます故に。必ず、貴女を妻として迎え入れます故に。
貴女の下僕 正三より
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