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敏洋’s 昭和の恋物語り

せからしか! (十七) 

2020年02月26日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 私は、助かった。

 力が抜けたおかげで、足が伸びた。そして伸びたその足が、ざらざらとした物に触れて、それが砂であることに気付いた。
気を失う寸前に底に足が着いたことに気付いたのだ。
舟の櫓を追いかけている内に、なんとか浅瀬の浜辺に辿り着いていたのだ。

 その夜に、少年にされた仕打ちを身振り手振りを交えて父に訴えた。
いかに非道な仕打ちを受けたか、そしてどれほどの恐怖感を味わったか、もう死ぬかもしれないと覚悟をしたことを涙ながらに訴えた。

 海の家で精根尽き果てて寝込んでいた私を、こんな恐ろしい目に遭った私を
「お前って奴は。今日はここにいろと言ったのに。聞き分けのない奴だ」と、父が叱ってきた。

「どうしてなの、父ちゃん。あいつがわるいんだ。
一生けんめいにかえろうとするぼくを、助けるどころかじゃましたんだ。
いや、ぼくをころそうとしたんだ。ぼくがわるいんじゃないよ、父ちゃん」

 必死の思いで訴えた。
しかし哀しげな表情をするだけで、私を慰めてはくれなかった。
どころか「そんなことを言うもんじゃない。
今度会ったら、その子にお礼を言いなさい。
その子のお陰で、お前は助かったんだ」と、げんこつで、軽く頭をこずかれた。

 少年が私に対して、なぜそのような行為をとったのか、私には分かっている。
私は足手まといなのだ、邪魔者なのだ、少年にとって。
この浜辺を南に進むと、岩場がある。
大きな平らな岩があり、海辺の岩はゴツゴツとしていて、崖がある。
この崖はあの小島とは違い、5、6メートルの高さだ。絶壁となっている。

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