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吾喰楽家の食卓

四月中席(桂歌丸追善) 

2019年04月16日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

昨年まで、国立演芸場四月中席は、桂歌丸がトリを勤めていた。
毎年、ネタ出しの長講噺だった。
『塩原多助〜青の別れ〜』、『塩原多助〜出世噺〜』、『中村仲蔵』、そして、昨年の『小間物屋政談』が、長い落語家人生における最後の高座になった。
大入りの客席から、「日本一!」と、声が掛かるほど、どれも素晴らしい口演だった。

今年の四月中席は、『桂歌丸追善』として、弟弟子の桂米助、そして笑点メンバーの三遊亭小遊三、春風亭昇太、三遊亭円楽、三遊亭好楽が、交替でトリを勤める。
この公演は、落語芸術協会定席興行なので、落語協会に所属する、林家木久扇、林家たい平、林家三平は出演しない。
中入りの後、『座談〜歌丸師匠を偲んで〜』もある。
今回のトリは好楽、中トリは圓楽だ。

通常、定席の昼席は午後1時開演だが、今回は1時間早い正午から始まるのに、家を出たのは、いつもと同じ時間になってしまった。
紀尾井町で昼餉を済ませ、国立演芸場に着くと、前座が高座に上がる15分前だった。
すると、チケットを求める客が、玄関の外まで並んでいた。
ここに通い始めて、5年目になるが、初めて見る光景だった。
もっとも、私は、この時間帯に玄関に居たことがない。

早い時間に高座に上がった噺家が、大入袋が出たことを教えてくれた。
中入り前、三遊亭圓楽が高座に上がると、場内は、この日一番の盛り上がりだった。
紫紺に白い縦縞の着物と黒紋付の羽織は、廓噺に似合いそうな粋な姿である。
ところが、高座に上げたのは、夫婦噺の『短命』だ。
亭主の寿命を縮める美人妻の噺で、大いに笑わせて貰った。

トリの三遊亭好楽は、酒呑噺の『親子酒』を口演した。
程々に笑いを取っていたが、『短命』に程遠かったのは、圓楽が目当ての客が多かったのだろう。
今回の公演は、チケットを発売開始した時点では、トリだけしか決まっていなかった。
チケットの売れ行きは芳しくなかったが、圓楽の出演が決まってから良くなった。
かく言う、私も買い足した一人である。
先代圓楽が楽太郎に名跡を継がせたのは、好楽が子飼いの弟子でない事もあるだろうが、真の理由が分かったような気がした。

   *****

写真
4月15日(月)の国立演芸場(玄関・演題)



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ぼてふりさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

何れも、有名な古典落語ですね。
「親子酒」は、子供の頃、ラジオで聞いた記憶があります。
「短命」は、記憶はありませんが、聞いていたとしても、真の意味は理解できなかったでしょう。
歌丸さんは、「長命」を使っていたようです。

2019/04/16 09:28:27

短命&親子酒

ぼてふりさん

どちらも好きな小噺です。

別名「長命」〜美人な奥さん貰うのは考えもの?

親子酒は酔っ払った親子双方の言い分が滑稽ですね

2019/04/16 09:16:03

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