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独りディナー
ポーランドの思い出
2018年09月23日
テーマ:思い出すままに
明日は、いよいよ「スペイン巡礼の旅」の出発日である。
一人暮らしになってから、東京と札幌へは何度も出かけたり、旅は頻繁になったけれど、海外へ行くのは3年ぶりである。
主人の親友、スワヴェックが主催する、国際学会のプログラム委員会が、ポーランドのクラクフで開催されたのだった。
病を得ていた主人は、かなり無理をして直前に参加することを決めた。
沢山のお薬を持参したが、中には麻薬も含まれていたので、事前の手続きも大変だったし、出入国時には、その申請の為、最後の到着客が入国するのを待っていたり、いろいろ新しい経験をした。
直前に決めたので、会議場が設置されているホテルは、既に満室で、出来るだけ近いホテルを予約したのだが、宿泊費の安さに、一抹の不安は残った。
ホテルに着いたのは、夜中の12時近かったけれど、其処はエレベーターも無い様な古い建物で、ペンション風であった。
ダメ元で受付のお姉さんに聞いてみると、すぐ近くにコンビニのようなお店が開いていて、とりあえず缶ビールとおつまみになりそうな食料を買った。
希望すれば、朝食を用意してくれるというので、翌日はロビーの様な場所で朝ご飯をとりながら、まずは一日が始まった。
旧市街へは、歩いて行ける距離だったので、まずはスワヴェックと約束している、夕食のレストランを探しがてら、街へと繰り出した。
クラクフは、かつては首都だった古い町で、沢山の美しい教会もあり、ユダヤ人の収容所で名高い「アウシュヴィッツ」へも比較的近いので、観光客で賑わっていた。
観光客用の、小さな車が走っていて、「日本語のガイドイヤフォンがあるよ!」と呼び止められた。
主人も疲れていたのだろう、珍しく「乗ってみるか」というので、クラクフの街を一巡りした。
観光地ではいつも、当地のガイドさんの英語を聞くので、半分はスルーなのに、今回は内容が全てわかって、にわかクラクフ通になった。
中心地には、大きな広場があって、その広さはヨーロッパ随一だと言う事であった。
広場に向かって、美しい聖マリア教会があって、毎時鐘の音が聞こえた。
それと共に奏でられる騎兵ラッパは、途中で奏楽者が矢に当たって命を落とした、という故事に習って、曲は途中で止まるのだった。
私達は、レストランのオープンテラスで食事をしながら、沢山の行き交う観光客を眺めていた。
その年のヨーロッパは猛暑に見舞われ、クラクフも記録更新中だ、と人々が言っていた。
ビールを何杯くらい、お代わりしただろうか・・。
騎兵ラッパを何度か聴きながら、私は明日の日曜日は、この教会へ来てみよう、と企んでいた。
主人の話では、翌日は午前中から仕事がある、と言って居たので・・。
一度、ペンション風のホテルに戻り、翌日からの朝食はお部屋で自炊することにした。
幸い、ペンション風のそのお部屋には、小さなキッチンが付いていたし、お湯を沸かすことも出来た。
コンビニ風なお店で、簡単な食料を買った。
パンと、インスタントコーヒーとミルク、それにスライスされたハムや、パンにつけるクリームチーズ、ブドウ等など。
極端に言えば、私にとってヨーロッパでは、パンさえあればOK、とも言える。
それ程に、現地で食べるパンは美味しい。
特にフランスは特別で、ニースに滞在した最初の朝、余りのバゲットの美味しさに、あと何泊するんだったかしら、と指折り数えた程だった。
夕食時に、スワヴェックに一年ぶりに会った。
彼は主催者なので、会議の秘書達や数人のスタッフと、グラス片手に打ち合わせしていた。
食事の後、歩きながら「なにか変化は、無かったかい?」と聞くので、
「娘が結婚した」と答えると、
「それは、目出度い!」と、立ち止まってハグしてくれた。
ほぼ主人と同年齢なので、出会った頃はお互い二人の子供の親だったけれど、彼方の息子さん達はそのうち結婚して、何と二人とも双子に恵まれ、あっという間に六人のお孫ちゃん達に囲まれている。
中々結婚しない我が家の子供達のことを、密かに心配してくれていたらしい。
彼には、教会でのミサの開始時間も聞いた。
日本では、10時半開始が多いけれど、国の習慣によって若干違うらしいので・・。
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元気にご帰国を!
いよいよ、本日出発ですね。
3年ぶり海外で、観るもの触れるものが
違う事でしょう...
巡礼の旅を大いに堪能してきてくださいね。
お土産話しを楽しみに待っています。
2018/09/24 04:16:57