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お別れを言いに来たいという主治医 

2011年05月24日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



午後から有給を取った。

郵便物は姑宅か私へ転送届を出した。
まだ保険証書のない共済関係手続きが済んでいない。
営業さんにも声をかけ、住所が変わるとまたややこしくなるから手続きを急いでもらう。
入所前日に来てもらう。

役所へはケアハウスから言われたとおり転出届けを出した。
介護保険には住所地特例というのがある。
介護施設に多くの要介護要支援者が集まるとその地が保険料の負担をするのを避けるために
転出前の市町村が転居をしても同じくお金を支払う保険者となる。
納得いかなかったけど、ごちゃごちゃ質問をしていると、介護保険に詳しいのがバレる。
嫁に面倒くさいのが付いていては姑がこの先、かわいそうかと黙っていた。
住民課から健康保険課へ介護保険課へと回され、
「あら?」と顔見知りの係りの人と住所地特例のある施設の転居依頼にお互い首を傾げた。

その後、前年度年金が入金されているコピーが欲しいとのころとで
家中捜索しても前の通帳が出ないから、銀行窓口に依頼に出かけた。
ここでも書類記入は本人だと言われ、出してもらう書類を持ち帰った。

姑に記入してふたたびもって行かねば。
9時〜15時の銀行タイムは勤め人にはどうしようもない。
主任が代わってから、小さな用事も勤務中まかりならぬと正論を吐くので
入所前日の金曜日を半日のつもりだったが、丸々有休申請をすることにした。

施設からもらった一覧を持って、必要な物を買いに走った。
雨。雨。雨。
次から次に、車のトランクから後部座席に積み込む。



主治医には往診のお断りと長年のお礼を言って
施設委託医師への紹介状のお願い電話を受付にしておいた。
買い物に走っている最中、主治医から直で電話が入った。

   「長年のお付き合いだから、お別れを言いたい」

やたらどこも悪くないのに救急車を呼ぶ騒ぎが続いた時、

   「僕が定期的に往診すれば落ち着く人のある」

私が働いていて連れて来れない状況も考慮してか、
二週間に一度往診を自分からすると言って下さった。
それから二〜三年にならろうか?ずっと往診が続いている。
入所の日が最後の往診日だった。
私が金曜日に取りに行くと言っておいたのだが、
木曜日午後の他の患者さん往診日にわざわざ寄って下さるとのこと。

   「いきなりのことで寂しいですね」

胸の痛いひとこと。
こういうだけの人は多いが、誰もそれじゃあ100%世話を変わってくれるわけではない。
姑には姑の人間関係があった家を離れる。
こんなに高齢になって。
最後まで家で…その選択ができなくてごめん…わかっているから、
親切で関係濃い人こそ、それは本人には言って欲しくない。

タブーにして、口だけでも良いから
軽く「会いにゆくよ」と言って欲しい。

この主治医は施設へ申し込みに必要な診断書をお願いした時に、
「散々さみしい」を本人に連発。
せっかくその承諾をしたばかりの姑をしっかり動揺させた。
施設見学等、緩衝材のつもりも兼ねて首都圏から孫娘まで呼んで同行させた苦労がいっぺんにぺちゃんこ。
娘と見合ったお互いの目が困っていた。

とてもやさしい方なのだ。ずっと主治医で居てくださってありがたかった。
最後の往診は仕事で同席できない。少しほっとしている。

本当の優しさは微妙な位置にある。





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