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敏洋’s 昭和の恋物語り
えそらごと (一)
2018年05月22日
テーマ:テーマ無し
午前八時二十分、始業時間十分前だ。
三階建てほどの高さのある倉庫の前で、二十人近い人間が整列している。
のりの効いた作業着を着た社長の甥である部長が「始めえ!」と号令をかけた。
ラジカセから流れてくるラジオ体操の声に合わせて、皆が体を動かし始める。
(ご苦労なこった)と思いつつ、二十歳の誕生日をつい先日に迎えた彼も、いかにもだるそうに小さく体を動かし始めた。
(ああ、かったるい)。
体を反らしたときに見えた空が、今朝は快晴だ。
ジリジリと焼け付く日差しが、もう届いてくる。
(今日もきつい一日になりそうだ)。
そんな思いを抱えながら、彼の一日が始まった。
五十坪はあるだろう倉庫前での定例行事になっている体操に、
(どうして大人はこんなにも従順なのかねえ。
勤務時間に繰り入れられない十分間だぜ。
これは、資本家による搾取そのものじゃないか)
という思いが彼の中に膨らんでいる。
「なんで倉庫の中でやらない? 夏は暑いし冬は寒いし、最悪だぜ。
『昔は乾布摩擦をしたもんだ』って言うけどさ、時代が違うでしょ。
軍隊じゃあるまいし。
戦争が終わってもう三十年以上経っているんだぜ、まったく」
と、同僚にこぼしたことがある。
当然に、「そうだよね」という言葉が返ってくると思っていた彼に、
「体を動かしておかなきゃ、すぐに機敏に動けないだろ。
そんなの、当たり前だよ」
と模範解答が返ってきた。
(あいつのマジメさには、馬鹿がつくぜ)。
そんなやりとりを思い出した。
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