メニュー
最新の記事
-
【New!】 内科定期通院日(新たな診療科?) -
【New!】 大型連休最終日の食卓 -
【New!】 “こどもの日”の食卓 -
四季連作大屏風(木島櫻谷) -
散策&飲み会in上野
テーマ
カレンダー
月別
- 2024年05 月( 8 )
- 2024年04 月( 31 )
- 2024年03 月( 31 )
- 2024年02 月( 29 )
- 2024年01 月( 31 )
- 2023年12 月( 32 )
- 2023年11 月( 30 )
- 2023年10 月( 31 )
- 2023年09 月( 30 )
- 2023年08 月( 31 )
- 2023年07 月( 31 )
- 2023年06 月( 30 )
- 2023年05 月( 32 )
- 2023年04 月( 30 )
- 2023年03 月( 31 )
- 2023年02 月( 28 )
- 2023年01 月( 31 )
- 2022年12 月( 31 )
- 2022年11 月( 30 )
- 2022年10 月( 31 )
- 2022年09 月( 31 )
- 2022年08 月( 31 )
- 2022年07 月( 31 )
- 2022年06 月( 31 )
- 2022年05 月( 31 )
- 2022年04 月( 32 )
- 2022年03 月( 31 )
- 2022年02 月( 28 )
- 2022年01 月( 31 )
- 2021年12 月( 33 )
- 2021年11 月( 30 )
- 2021年10 月( 31 )
- 2021年09 月( 31 )
- 2021年08 月( 31 )
- 2021年07 月( 31 )
- 2021年06 月( 31 )
- 2021年05 月( 31 )
- 2021年04 月( 30 )
- 2021年03 月( 31 )
- 2021年02 月( 28 )
- 2021年01 月( 32 )
- 2020年12 月( 31 )
- 2020年11 月( 32 )
- 2020年10 月( 31 )
- 2020年09 月( 30 )
- 2020年08 月( 31 )
- 2020年07 月( 31 )
- 2020年06 月( 30 )
- 2020年05 月( 31 )
- 2020年04 月( 30 )
- 2020年03 月( 32 )
- 2020年02 月( 29 )
- 2020年01 月( 29 )
- 2019年12 月( 31 )
- 2019年11 月( 30 )
- 2019年10 月( 31 )
- 2019年09 月( 30 )
- 2019年08 月( 31 )
- 2019年07 月( 31 )
- 2019年06 月( 30 )
- 2019年05 月( 31 )
- 2019年04 月( 30 )
- 2019年03 月( 32 )
- 2019年02 月( 28 )
- 2019年01 月( 31 )
- 2018年12 月( 31 )
- 2018年11 月( 30 )
- 2018年10 月( 31 )
- 2018年09 月( 30 )
- 2018年08 月( 31 )
- 2018年07 月( 31 )
- 2018年06 月( 30 )
- 2018年05 月( 32 )
- 2018年04 月( 31 )
- 2018年03 月( 31 )
- 2018年02 月( 29 )
- 2018年01 月( 31 )
- 2017年12 月( 31 )
- 2017年11 月( 30 )
- 2017年10 月( 31 )
- 2017年09 月( 30 )
- 2017年08 月( 31 )
- 2017年07 月( 31 )
- 2017年06 月( 30 )
- 2017年05 月( 31 )
- 2017年04 月( 33 )
- 2017年03 月( 32 )
- 2017年02 月( 28 )
- 2017年01 月( 31 )
- 2016年12 月( 31 )
- 2016年11 月( 31 )
- 2016年10 月( 31 )
- 2016年09 月( 33 )
- 2016年08 月( 31 )
- 2016年07 月( 32 )
- 2016年06 月( 31 )
- 2016年05 月( 33 )
- 2016年04 月( 26 )
- 2016年03 月( 26 )
- 2016年02 月( 23 )
- 2016年01 月( 32 )
- 2015年12 月( 31 )
- 2015年11 月( 31 )
- 2015年10 月( 31 )
- 2015年09 月( 30 )
- 2015年08 月( 31 )
- 2015年07 月( 31 )
- 2015年06 月( 30 )
- 2015年05 月( 32 )
- 2015年04 月( 30 )
- 2015年03 月( 31 )
- 2015年02 月( 28 )
- 2015年01 月( 31 )
- 2014年12 月( 31 )
- 2014年11 月( 30 )
- 2014年10 月( 21 )
- 2014年09 月( 15 )
- 2014年08 月( 23 )
- 2014年07 月( 31 )
- 2014年06 月( 30 )
- 2014年05 月( 31 )
- 2014年04 月( 31 )
- 2014年03 月( 31 )
- 2014年02 月( 28 )
- 2014年01 月( 31 )
- 2013年12 月( 31 )
- 2013年11 月( 30 )
- 2013年10 月( 32 )
- 2013年09 月( 30 )
- 2013年08 月( 31 )
- 2013年07 月( 31 )
- 2013年06 月( 30 )
- 2013年05 月( 31 )
- 2013年04 月( 30 )
- 2013年03 月( 32 )
- 2013年02 月( 28 )
- 2013年01 月( 31 )
- 2012年12 月( 31 )
- 2012年11 月( 30 )
- 2012年10 月( 31 )
- 2012年03 月( 1 )
吾喰楽家の食卓
三作目の鹿芝居(反省会編)
2018年02月15日
テーマ:古典芸能
鹿芝居に恒例のことだが、幕が下りると、出演者の全員が、二階のロビーに出てくる。
舞台衣装のまま、客を見送ってくれるのだ。
その際、馴染み客の挨拶に応じたり、写真を撮らせてくれたりもする。
中には、贔屓の噺家と、ツーショットを撮る客も居る。
一人で来ている者は、空いていれば、演芸場のスタッフや二ツ目さんに頼むことも可能だが、今回のように混んでいては駄目だ。
それでも、正雀師と馬楽師に声をかけ、写真を撮らせて貰ったら、ポーズを取ってくれた。
最近、ダイエットをしているので、中華料理は我慢している。
久しぶりの食べたくなり、近くの中華料理店へ行った。
晩酌セット(三十種類の料理から二品・飲み物一杯)を、頼んだ。
生ビールと、餃子と鶏唐揚げを選んだ。
二杯目の生ビールを、飲み始めたときのことである。
私服に着替えた馬生師が、入ってきた。
師匠と目が合った。
噺家が高座を済ませた後、寄席の近くで、反省会と称して飲食することは珍しくない。
驚いたことに、馬生師から話しかけてきた。
「今日は有り難うございます」という様なことを云ったと思うが、よく覚えていない。
「面白かったです。千穐楽も来ますよ」と、応えた。
馬生師は、十人ほどいる好きな噺家の一人ではあるが、お付き合いがある訳ではない。
私の顔を知っていたことに驚いた。
そして、嬉しくなった。
馬生師が誰と来ているか、横目で確認した。
前座さん二人、下座のお姐さん、世之介師、菊春師で、総勢六人だった。
何か差し入れを、しようと思った。
前座修行中は、酒と煙草は厳禁である。
二人は、烏龍茶と思しきものを飲みながら、食事をしていた。
お姐さんは何を飲んでいたか見えなかったが、三人の師匠は生ビールを飲んでいた。
「皆さんで」という意味では、生ビールより瓶ビールが良い。
少し考え、自分の生ビールを追加するとき、瓶ビールも頼んだ。
師匠たちと、私の体の向きは九十度違っていた。
程なく、「おっ」という声が聞こえたので、師匠の方を見た。
ビールが、届いたのだ。
礼を云われ、会釈で応えた。
この店は、庶民的な価格体系なので、瓶ビール二本は、高が知れている。
私の顔を覚えていてくれた、礼としては安いものだ。
「高座から、客の顔は、よく見える」と、云われている。
今回の公演で、私が最前列の中央に座っていただけで、覚えてくれたのだろうか。
最後に馬生師の高座を見たのは、昨年十一月の上席である。
弟子の三木男が、桂三木助を襲名した披露公演だ。
席は、今回と同じだ。
口上の際、私の左右の客、四・五人が、マナーに反して写真を撮り始めた。
「これだけのメンバーが揃ったのだから、写真を撮りたい気持も判る」と、馬生師は皮肉を云った。
多分、私は腕を組み、憮然としていたはずだが、そのとき、馬生師と目が合った。
そのとき、私の顔を覚えたのかも知れない。
三杯目の生ビールが空いたので、おつもりにした。
師匠の席を見ると、二人の前座さんは、既に帰っていた。
三人の師匠は、瓶ビールを飲んでいた。
長居は野暮、先に来たのだから、先に帰ることにした。
師匠たちの脇に立ち止まり、「ごゆっくり」と、声をかけた。
四人が起立し、挨拶を返してくれたのには、恐縮した。
繰り返すが、高が瓶ビール二本のことである。
ルンルン気分で、店を後にした。
完
『子別れ』のあらすじです。
興味がある方は、是非!
http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2004/10/post_15.html
*****
写真
2月13日(火)の出演者(左から:正雀・馬久)と晩酌セット(餃子・鶏唐揚げ・生ビール)
コメントをするにはログインが必要です
シシーマニアさんへ
こんにちは。
拙いブログですが、熱心に読んで頂き、恐縮です。
気持は、固まりませんでしたよ。
私が国立演芸場を出た時は、皆さんは、他の客と挨拶をしていました。
それから化粧を落とし、着替えたのに、私の30分遅れで店に姿を現した速さに、先ずは驚きました。
更に、先方から話しかけて来たのには、本当に驚きです。
江戸っ子かどうか・・・
邪魔をしてはいけないとは思いました。
仲間内の、ひと時ですから。
2018/02/15 16:31:35
今帰宅して、真っ先にブログ拝読
今日のブログ、特に楽しみでした。
ゴクさんの事だから、さぞ出過ぎずのマナーだったのでしょうね。
多分そういう人が、印象に残るのでは・・?
ばったり、今舞台で演じていた人に出会うと、気持ち的に固まりませんか?
しかも、彼方から挨拶してくれたのですから・・。
その対応が、実に的を得ているなぁ、と感心しました。
江戸っ子、ですねぇ。
2018/02/15 13:08:41
もどりんこさんへ
わが町には、町内を走る路線バスがありません。
最寄りのローカル線駅には、タクシーも無い田舎です。
とはいえ、住めば都ですね。
好きなことの為なら、国立演芸場のある隼町まで、片道2時間以上かけて通うのも苦になりません。
2018/02/15 10:55:17
やっぱり
いろんなものを楽しもうと思うと、都会(笑)に居たいですね。
選択肢が多くてワクワクしますもんね。
しかし、終の棲みかとなると宮崎が私には合ってるようだし。
機会を見つけて、少しでも楽しみながら過ごしたいものです。
2018/02/15 10:21:01
もどりんこさんへ
おはようございます。
鹿芝居は、11日から20日までです。
満席の日もありますが、チケットは、少しですが残っています。
電話予約で、65歳以上でしたら、1,300円で見ることができます。
この後、横浜でも鹿芝居はあります。
それでも、宮崎からでは遠すぎますね。
2018/02/15 10:03:15
パトラッシュさんへ
おはようございます。
山口さんの随筆、よく覚えています。
印象に残る一作です。
もし、師匠たちが、二・三人でしたら、ビール瓶を持って、お酌に行ったのですが・・
六人なので、店の人に頼みました。
ファンとはいえ、余り図々しくても、嫌われるでしょう。
徳には、程遠い私です。
三木助襲名披露の出来事くらいしか、心当たりがありません。
2018/02/15 09:58:14
幸運です
山口瞳さんの随筆を思い出しました。
並木の藪で、たまたま、馬生師(先代)と会った。
(という設定になっています)
馬生師は、相席を勧めてくれたばかりでなく、酒についての、
諸々を語ります。
その独白たるや、そのまま、落語になるようでした。
先代は、放縦にして、固陋なところもあったようですが、
当代は、どうやら、闊達な人のようですね。
(変人奇人の台頭が難しい、現代の風潮もあるでしょうけれど)
落語家も、時代に合わせ、ファンを大事にしなければ、やって行けない。
と言うことでもあるのでしょう。
それにしても、吾喰楽さん、幸運でした。
そして、それは、誰にでも訪れるものではありません。
きっと、伏線となる、何かがあったのでしょう。
以下の二つの諺を思い出しました。
「積善の家に余慶あり」
「徳 孤ならず 必ず隣あり」
2018/02/15 09:27:21