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吾喰楽家の食卓

『一』が並んだ中席初日 

2018年01月12日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

昨日は、国立演芸場で、一月中席の初日を楽しんだ。
毎年、松の内は、新春国立名人会があるので、上席は無い。
座席は、1月11日の1列11番と、同じ数字が並んだが、意図した訳ではない。
チケットの予約が遅れたので、いつもの席が取れなかっただけのことである。
また、撮った写真を見て気が付いたことだが、国立演芸場に着いたのは、午前11時11分だった。

この日の出演者は、噺家に限定すると、トリを勤めた三笑亭夢太朗だけが、見たことがあった。
それ以外は、初めての噺家だったが、演題はお馴染みのものが多かった。
ところが、演題はと云えば、夢太朗が口演した、『猿後家』だけが初めて聞く噺だった。
ちなみに、色物(コミックソング)のベートーベン鈴木も初めてだった。
シニア世代なら、『日本全国酒飲み音頭』の作曲者だから、ご存知の方が多いかも知れない。

もっとも、ヒザ前の桂米多朗が口演した『歳そば』は、初めてと云えなくもない。
お馴染みの『時そば』を、少し替えたものである。
蕎麦代を払うとき、店主に時間を訊くのではなく、孫の歳を訊くのだ。
その訳は、米多朗が学校落語を遣っているからかも知れないが、子供に分かるように変えてあった。
孫の歳が九歳だと知らないと、この噺は成立しない。
初めての店で、店主の孫が九歳だと知っているのは、何とも不自然に感じた。
もし、分かり易くする為なら、マクラで「九つとは、今の時間で云うと午前零時です」と、云えば済む話だ。
また、一文銭の数を数えるのに、「ひい、ふう、みい」ではなく、「一つ、二つ、三つ」と遣ったのも、違和感を覚えた。

今回の公演は、落語芸術協会の会員を中心に構成されていた。
嫌いな訳ではないが、日頃、見る機会が少ない。
だから、新しい発見も多く、期待以上に楽しむことができた。
その余韻に浸りながら、この日の宿泊地である阿佐ヶ谷へ向かった。

   *****

写真
1月11日(木)の国立演芸場玄関と演題



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