ウイールマン

10週間目 

2017年07月03日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

手術後10週目、そしてリハビリを始めて3週目。
リハビリのスケジュールは週2回を6週間。

そのリハビリも徐々にその強度が増してきている。

10周目にもなれば、手術をしたアキレス腱も完璧につながっている。

リハビリの目的は、ガチガチに固まっているアキレス腱を
いろいろな手段でほぐしながら、徐々にのばしていく。

そして長い間ギブスで固め、動かさないでいたことにより、
くるぶしあたりや足の筋肉、そして関節もガチガチに。

それもほぐしていかなければいけない。

かたまった筋肉や関節をほぐすのは、かなり痛いし容易ではない。

どんなに痛くても無理してのばしたり曲げたりしないと、いつになってもほぐれない。

リハビリの技師が足を抱え伸ばし始めめる。
痛いけど歯を食いしばって我慢する。

「痛いですか?」と聞かれるが、、、もちろん「痛い」などとは口が裂けても言わない。
ここで止められてしまえば、治るのがまた遅くなる。

ただでさえ回復が遅れ気味なのに,これ以上遅れる事はもうだめだ。
痛ければ痛いほど早く治る。 それを信じて我慢する。

マッサージが終わると、足に電気が走ったようにビリビリとした痛みが走りだす。

これは手術によって切断された神経が、治り始めた時よく起きる事。


こんな状態がもう2か月以上、、、もしかすると永遠にと思う。


ここ2.3日のリハビリはきつかった。

リハビリの後、アイスで冷やしたが、足がどんどん腫れて来る。

腫れてくると痛くて歩けなくなる。

痛みで夜寝る事も出来ない。

夜ベッドに横たわりながら足をアイスで冷やす。

足も心も痛いし、だんだんと腹が立ってくるやら、情けなくなるやら。

もう走る事が出来なくなるのか、、、  そしてこんな事して何になる、、、

治ってまた走り出し、また怪我をする。そんな事の繰り返し。

いつも何かを追い求めている。

そして何が見えないのだろうか。

ガタガタになった体を酷使して走る事が何になるのか。


一体何の為に。



もっと楽な生き方が出来ないのだろうか。

どんどん心が折れ曲がり、人生そして走る事に対する情熱がいつしか消え去っていく。

「走るのを止める時が来たのだろうか」


久しぶりに医者から処方されていた痛み止め、そして腫れ止めの薬を飲む。

ドクターが
「リハビリを始めると、足が腫れて痛み出すのでこの薬は必ず一日2回飲むように」
と言われていたが、副作用がきつく、いつの間にか飲むのを止めていた。

やけ酒を飲みながら、同じような苦い経験をした日本の友人が送ってくれた腫れ止めの薬を足に塗りこむ。

いったいこの厄介者は、いつ消え去るのだろうか。



朝起き第一歩を何時ものように踏み出す。

夕べは久しぶりにぐっすり寝れたし、何故か今朝には足のいつもの痛みが無い。

足を見ると、腫れはすっかり引いていた。

あのドクターにもらった薬が効いたのか、
日本の腫れを引かす軟膏が効いたのか、
それともリハビリの成果が出だしたのか。

そんな事はどうでもいいが、
一晩でこんなに違うのかと不思議に思われる。


何時ものようにお湯で足をあっため、
マッサージを始める。

腫れてないので、硬くなった足の筋肉が随分気持ちよくほぐれるし、痛みもない。

そしてプランされたリハビリ運動をたっぷり一時間。

最後に固定したバイクにまたがり、もう止めようと思ってたペダルを又踏み始める。

今日は痛みもないので気分よく、昔のようにペダルを踏む。


何時もより少し長く踏んでいよう。

何時もより速く踏んでみる。



1時間もすると汗が体中から噴き出し始める。
心臓の鼓動が早くなる。

もっとはやく、もっとはやく。

目いっぱいペダルを踏む。

苦しくなるがもう1分、そしてもう30秒我慢して踏み続ける。

頭がくらくらして来て、もうこれ以上申脈数が上がらないところまで来た。

これ以上ペダルを踏んだら、心臓が爆発するのではないかと思ったところでゆっくり踏み始める。

何か昔に戻った様な、、、そんな気が。

明日の朝も同じように、腫れが引いてるだろうか、、、



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