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「二百五十里」 

2016年03月24日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 2016年3月20日は、二十四節気の一つの「春分」である。春分は、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日である(同じように約半年後にも秋分がやって来る)。春分を境に昼の方が夜よりも長くなっていく。

 そんな中、全国の俳句作りのサイトで最も熱気に包まれているのは、「俳句ポスト365」であろう。「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトだ。

 「俳句ポスト365」では、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人、並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句9句のほか、大体、人選の俳句200句、並選の俳句300句だ。

 人選と並選の入選句といえども、全体3,000句程度のたった17%にすぎない。

 天・地の俳句になると、全体3,000句の中で10句だ。これは、至難中の至難である。津軽を拠点とする俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による天・地の俳句への挑戦は、これまで12回を数えるが、まだ天・地の俳句に入ったことはない。


 直近の「俳句ポスト365」の第140回 2016年2月4日週の兼題は、「馬鈴薯植う」である。兼題の説明に曰く。

馬鈴薯植う(春の季語)「ばれいしょうう」。芽の出るところを外さないように2〜4つに切り分けた馬鈴薯の種芋を、畑の畝に40〜50cmの間隔で、芽の出る方を上に向けて植える。北海道では「馬鈴薯蒔く」ともいう。

 兼題「馬鈴薯植う」に係る天選1句と地選の9句を以下に掲げる。

 一面の焦土女は馬鈴薯植う     中原久遠  天選
 
 馬鈴薯植う風におろしやの訛りあり   夜市  地選

 馬鈴薯植う芽がないやつは山へ放る  初蒸気 地選

 穴めがけ馬鈴薯を蒔くちと外す   大塚迷路 地選

 植ゑ終へし馬鈴薯畑星の餐     みちる  地選

 故郷まで二百五十里馬鈴薯植う   雪うさぎ 地選

 馬鈴薯植うる喉彦の鉄臭し     長緒 連  地選  

 馬鈴薯植ゑし手で髭を剃る妻を抱く  可不可 地選

 馬鈴薯植う馬/鈴/薯に分けて植う  比々き 地選

 だんしゃくを蒔いてて今を悔しんだ くらげを 地選

 
 そして、以下に掲げるのは、俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による人選2句と並選3句である。人選2句と並選3句でも、俳句集団結成後6か月弱の初心者集団としては、大健闘である。

 北限の猿が出迎えじゃがいも植う 津軽わさお 人選

 じゃがいも植う這いつくばる峡の村 篠田ピンク 人選
    
 廃校の花壇の跡やじゃがいも植う  津軽ちゃう 並選
 
 水荷浦の海と畑と馬鈴薯植う    津軽まつ  並選

 曲がった腰曲げて伸ばして馬鈴薯植う 野々原ラピ 並選
 
 以上のように、天・地の俳句と人選・並選の俳句を並べてみると、違いがある。
 
 どこが違うのか。天・地の俳句は、着眼点が独特であるし、表現の仕方がいい。それによって、読者が感じるなるほど感と味わいが深い。

 だから、いい俳句を作るポイントは、できるだけ独特な着眼点で、できるだけいい表現で、できるだけ読者のなるほど感と味わいを深めることにある。



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