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敏洋’s 昭和の恋物語り

にあんちゃん 〜大晦日のことだ〜  

2016年02月21日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 大晦日のことだ。

 年越し準備で忙しく立ち回る職員の中に、次男の姿があった。
施設に対する強引な孝男の働きかけで、ほのかの復職と共に次男の就職が決まった。

「次男の面倒を見て頂ければ、今後のことはわたしが責任を持って…」
 暗に施設への援助を申し出る孝男に、施設側としてはありがたい話ではあった。
慢性的な人手不足に悩む介護業界で、特に若い男性は喉から手が出るほどに欲しい人材だ。

「はあ…。あの息子さんですか」 と渋る施設長に対し
「素行が心配でしょうが、なあに、ほのかが居ますから。ツグオも、ほのかの言うことは素直に聞く奴ですよ」

 坂本を殴打したことがネックになると考えた孝男の、切り札ともいう言葉だった。
 入居者たちの反応が心配されたが、
「あらまあ、可愛い男の子ねえ」
「ほのかちゃんのお兄ちゃんなの、そうなの」
「世話をかけるけど、よろしく頼むよ」
 と、好意的な声が続いた。

その中で、ひとり田上だけは敵意を込めた視線を浴びせた。
前夜に施設長直々に、次男のことを知らされた。猛反対をしたものの、
「決定したことですから」
 と、にべもない。

そしてまた、当の坂本が何の反応も見せない。
当日の記憶がすっぽりと抜け落ちていた。
黙るしかなかった。

 雑用係という裏方仕事に就く予定の次男だったが、入居者たちのたっての希望から、急きょ介護士の資格をとることになった。
今さら勉強なんかと渋る次男を、ほのかが説得した。
「にあんちゃん、あたしが応援するから。みんな、にあんちゃんに世話をしてほしいって」

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