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「そうだ、京都、行こう」 

2015年09月26日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

このキャッチコピーは、私にとって画期的であった。

元々京都は、高校の修学旅行で行く様な、遠い場所という感覚だった。夜行列車に乗って。

それが今や、思いつきで行ける距離感となったのだ。


処が、当地に越してきてからは、このCMは全く目にしなくなった。回りに訊いても、そんなキャッチコピーは知らない、という。

考えてみれば、当然である。新幹線に乗れば40分弱で行ける距離である。

毎日だって行けるのだ。


と、気が付いてから、結構足しげく京都へ通った。

勿論思いつきだから、一人で行く。

京都の落ち着いた街並みが好きなので、まず土地勘を身に着けたいと、京都駅から近い場所を当てもなく歩き始めた。

途中、目に入るお寺があれば寄ってみる。


処が、お寺や神社は言うまでもなく土足では入れない。

これが、私にとっては想定外であった。

「靴はこの中に入れて、はだしで上がって下さい」と使いまわしのビニール袋を渡されるのが、なんとも気持ちが悪い。

誰が使用したかわからない、スリッパに履き替えるよりはまだましだけれど・・。

しかも、大抵の場所は拝観料が必要である。

見せて戴くのだから、当然かもしれないけれど・・。


混雑を避けて行くので、行くのは大体シーズンオフで、人がまばらなのは気持ちが良い。

まあ、食事処も閉じている場所が多いのだけれど、私はご当地ものは苦手なので、シーズンオフ向きではある。


それが、いつの頃か行かなくなった。

考えてみると、ジパングの会員になったせいだ。

会員になると、女性は60歳以上からJRの鉄道は3割引きで乗れるのだ。

東京〜名古屋の新幹線の代金が、往復2万円強だから、3割引きというとかなり大きい。


私が当地に越してきた当初は、5年間毎週東京の音大に通い続けたので、最初は「エクスプレス東海」の会員になった。

携帯で予約ができる上に、予約した電車が発車前であれば、何回でも変更できるのだ。


東海道新幹線は時間帯によっては、4,5分置き位に走っている。

音大でレッスンしながら、この人にはちょと時間かけて教えようかなという時は、「ちょっと、1,2分待って!」といって、携帯を取り出す。

帰りの新幹線の予約変更が、勿論手数料なしで簡単にできるのだ。

でも、60歳になってみると、毎回3割引きという数字は大きい。

ジパングのチケット購入は、窓口まで行く必要があるけれど、いずれにしろ新幹線を利用する時は駅を通るのだから、その時に買えばよい。


最近の社会はシニアに親切で、チケット販売窓口にはジパング専用というところもある。

処が、人の事は言えないが、シニアの手続きは時間がかかる。

丁寧に対応してくれるし、2,3人も待っていれば30分くらい要してしまう。

そのうち様子がわかってくると、名古屋に戻ってきた夕方の時間に、次々回の切符を買う習慣がついた。

夕方から、出かけるシニアは少ないから・・。


そうこうしているうちに、自分の中の思考形態が、すっかりジパング仕様になってきたらしい。

携帯で切符の予約をして、思いつきで京都へ行こうという発想が、いつのまにかしぼんでしまったのだ。


そして「そうだ、京都、行こう」という、わくわく感もしぼんでしまったらしい。



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お返事、遅くなりました

シシーマニアさん

彩々さん、コメントありがとうございました。

のぞみの、自由席ですか・・?
さすが、気風の良い彩々さんだけあって、肝も据わってますね。
私は小心もので真面目人間だから、追及された時の言い訳におたおたする自分を想像して、実行に移せません。

ひかりは、その時間になると駅のホームはシニアと外人で溢れます。結構そんな風景も楽しいものです。
週日ののぞみ(指定席ですが)は、サラリーマンばかりで、無機質そのものですけれど。

2015/09/28 09:55:38

私メもジパング!

彩々さん

私もこのジパング倶楽部が出来た時に
即、会員になりましたとも。
「東京⇔新大阪」へは、年会費を
払っていても、一回行けば元は
取れると思ったからです。

シシーさんは通勤切符のように
使っておられたのね。

世間がシニア対応になってきているので
賢く、上手く使わないとですね。
新幹線もひかり、こだまは会員価格で
買えますが、のぞみは不可って、どういうことか(!?)と、取敢えず窓口で言います。
懲りずに、今も言います。(笑)

私のような元関西人は、解っていても
言いたくなり、半分冷やかしクレーマー
です。
ご丁寧な謝罪の言葉から始まる説明が
成され、改善策は無しと言う、旧国鉄
時代の姿勢に冷たい視線を投げます。

仕方ないから、ジパングで買った
切符で、ひかりの数より俄然多い
のぞみの自由席に乗り込んで車掌さんが
来たら、追加料金を払えば良しと
思ってのぞみに座ってます。

でも、人手不足なのか、ここ数年、
切符切りに来なくなりましたよ(笑)

2015/09/27 13:49:09

惹句という言葉、初めて知りました

シシーマニアさん

パトラッシュ師匠、コメントありがとうございました。

おっしゃる通り、助詞を省略しているところが素晴らしいですよね。リズム感が強調されて覚えやすいですし。
師匠はやはり、ジパング愛好家ですか。
山陽地方へ行かれていた、というと瀬戸内海の沿岸ですか。又美味しそうな処へ行かれた様で、羨ましい事です。
私は結果的に、ジパング会員になってから、思いつきの旅はしなくなってしまいました。思いがけない理屈ですがが・・。

2015/09/26 17:26:17

楽しむ意欲でしょうか。

シシーマニアさん

吾喰楽さん、コメントありがとうございました。

名古屋はどの新幹線も止まるし、確かに便利ではあります。でも、京都の南座へ頻繁に出かけるかというと、そういうものでもありませんが・・。
吾喰楽さんは、現役時代から楽しむことには積極的だった様子ですね。
楽しむ為に必要なのは、環境よりも意欲なのかな・・?

2015/09/26 17:10:28

ジパングさまさま

パトラッシュさん

「そうだ京都行こう」は、よく出来た惹句です。
旅に出たいが、さて何処へ?と迷える者の心を衝きます。
忘れちゃいませんか、この国の、旅の目的地の覇者を・・・とばかりに。

「京都へ」でも「京都に」でもなく、気分としては「京都でも」なのでしょう。
未だ京都へ行ったことがない日本人は、少ないですから。

「へ」「に」「でも」・・・
助詞を省略しているのは、入れると途端に、
陳腐になってしまうからでしょう。
その辺を作者は、しっかりと計算したようです。
このコピーを成功させている背後に、京都の持つ奥行きの深さがあることは、
言うまでもありません。

ジパング倶楽部、私も利用しております。
三割引きは、大変助かります。
(のぞみ号の特急券だけが、適用除外なのが残念です)
四年前、古希を迎えた際に、さっさと運転免許を返上したのには、
このジパングの存在も、一因になっています。
「そうだ、これからは列車旅だ!」と。

余談ながら、私、三割引きを利用し、
昨日まで山陽地方を旅しておりました。

2015/09/26 13:01:59

名古屋

吾喰楽さん

おはようございます。

名古屋に勤務先の営業所があります。
営業所からの帰りは、東京や京都へ向かいました。
何れも、指定券は買わず、来た新幹線に飛び乗ります。
ある意味、名古屋は便利な立地ですね。

私が落語や歌舞伎に行くより、京都の方が短時間なのは、羨ましいです。

2015/09/26 10:09:22

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