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心 どまり

露と消えても 

2015年09月04日 ナビトモブログ記事
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 先程、友人のH子が、南瓜や茄子・ピーマン等々、ダンボール箱にいっぱい詰めて、持って来てくれました。
玄関を入るなり

「はい!陣中見舞いよ!
 圭君が負けて、まだ落ち込んでいるんでしょう!」

と、差し出された紙袋の中身は、私の好きな鰻でした。
H子も鰻には目が無いのです。

「鰻を見るとね、良香ちゃんのお見合いの話を思いだすのよね
 〜」

「いつの話をしているのよ!嫌あねえ〜!」

H子を睨みますと、ニヤニヤしながら、鰻を美味しそうに頬張っています。

「良香ちゃんがね!先輩の所にお嫁に行ったらいいなあ〜って
 ね、胸算用してたのよ!それがねえ〜 当が外れたわ
 お断りする理由が、山椒の香が嫌いとはね」

「よく覚えてるわね!昔の事よ!」

「そうでもないわよ!此の前、お店に行ったら『良香ちゃん
 元気?』って聞かれたもの。色々懐かしい話をして来た
 わ!」

「まさか、山椒が嫌いな事、言わなかったでしょうね」

「それは大丈夫よ!お口が裂けても言いませんわ!
 鰻屋さんのボンボンに、そんな事言ったら傷付けちゃう
 ものね!」

 H子は、私の二歳年上、何代も続く老舗の鰻屋さんの後取りの先輩(現店主)は、三歳年上。皆幼馴染です。

 自棄に陽気な時の彼女は、何か有った時です。

「どうしたの? 何か有った?」

 真顔に戻ったH子は

「私も、ちょっと図々しくなったかなあ〜!と
 思う所が有りましたのよ!」

 話の内容から御主人との間で些細な事から諍いになり、少々無神経な言葉を発している自分自身に嫌悪感を抱き反省している様でした。
H子を好きな所は、その様な所ですし、見習うべき所でも有ります。
喧嘩の相手を責めはしても、自己反省は中々出来ません。

「子供が生まれる前は、H子とかH子ちゃんって読んでいたの
 に子供が生まれたら『お母さんとかママ』って呼んだでしょ
 私はあなたの母親じゃありません!って言いたかったけど、
 孫が出来てからは、『おばあちゃん』って呼ぶのよ!私は
 あなたのおばあちゃんじゃないわ!って言いたいけど・・
 言えないしね!でも今日は『おい、ばあさん!』って呼んだ
 のよ!だから私も『あんただって、爺さんじゃないの!』
 ってね、言ってやったのよ!いくら歳を取っても”女”なの
 にね!
 良香ちゃんの御主人は、今でも『良香』って名前で呼ぶで
 しょ! いいわねえ〜」

 確かに言われてみれば、主人はいつも私を呼ぶ時、名前で呼びます。
でも、主人の些細な言動に、イラッと来る時も度々です。
最近、イラつく頻度が増えた感も!歳を取ったせいでしょうか?

 珈琲を淹れていますと、クリアファイルに入れて置いた孫と私の『筆遊び』の書を見つけたH子が

「ねえ〜!此れ貰ってもいいかしら?
 『筑波嶺の嶺より落つる男女川 恋ぞつもりて淵となりぬ
 る』かあ〜 私達も昔はこうだったのよね!
 主人にも、思い出して欲しいわ!
 反対を押し切って結婚した頃は私も、”主人の為なら露と
 消えても”いいと思っていたのにね〜 和宮の様に! 
 額に入れて、居間に飾って置くわ!
 主人の目に付く所にね!」

けなげな女心です。

「でもそれ、作品には仕上げてないわよ!
 お軸は?」

「あ!あれね!大切にしまって有るわ!
 ○○(彼女の長男)にね、『私のお棺に一緒に入れて』
 って言って有るのよ!」

 H子と私は、同じ書の師に学びました。
 彼女は、力強い男性的な字を書きます。
 私はどちらかと言いますと、かな文字を好みました。

 三十年程前でしか、互いの入賞作品を交換し合い、今でも大切にしています。

 夫婦と云えど、否、夫婦だからこそかも知れませんが、長年一緒に暮らしておりますと、何気ない相手の言動に苛立つ事も増えて参ります。
ナビの殿方、奥様を一人の女性として見てあげていますか?
他意の無い言動で傷付けていませんか?
女性は、いくつになっても、”女”なのです。
男性が、いくつになっても、”男”で有る様に!
お気を付けあそばせ!御自身の為にも・・・



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パトラッシュさんへ

良香さん

コメントをありがとうございます。
パトラッシュさんの寛大さがコメントから
とても良く伝わって来ます。
奥様はお幸せですね!

2015/09/08 14:18:08

タンポポさんへ

良香さん

素晴らしい!正にその通り!
秀句です。(*^-^*)b

友にも教えてあげます。
私もそうしましょ!

アドバイスありがとう!

2015/09/08 14:06:34

みのりさんへ

良香さん

はい!いつも助かっています。友に感謝です。
本当にスーパーで買ったお野菜と違い、新鮮です
から美味しいです。

いつもありがとうございます。
感謝致しております。

2015/09/08 14:00:44

悪官兵衛さんへ

良香さん

 コメントをありがとうございます。
オホホ! 悪官兵衛さんのお優しがコメントから、
良く伝わって来ますよ!御馳走様です。
御夫婦仲が宜しくて何よりです。
     
。。o(^-^)v ニコッ♪

2015/09/08 13:57:14

たまさんへ

良香さん

 家ね〜 気疲れしますよ!
でも、仕方がないかなあ〜ってね!

実家の母も、たまさんのお友達と同じ様に、
父が亡くなった時(48才)には、
「仁ちゃん(父)が居ないと生きて行けない!」
と嘆き悲しいでいましたのに、三年忌が過ぎる
頃には生き生きしてました。
敢てそう振る舞っていたのか、自然にそうなっ
たのかは解りませんが・・・

いつもありがとうございます。感謝致しております

2015/09/08 13:47:52

私は

パトラッシュさん

妻に呼びかける時、二人称代名詞を使っています。
「あんた」です。
それ以下はありません。(お前とか)

ごくたまに「あなた」になることがあります。
それ以上はありません。(そなたとか)

そのせいでしょうか、家庭内は何とか、平穏を保っております。

2015/09/05 20:18:27

こんばんは

さん

婆さんと夫に呼ばれ無視をする   タンポポ

駄句でしたm(_ _)m

2015/09/04 20:24:13

野菜うれしいですね

みのりさん

良香さん

野菜のプレゼントは
うれしいですね
取り立ての野菜ですか?

2015/09/04 19:59:08

良香さんへ

悪官兵衛さん


今、一番恐ろしい物は、奥さんですよ、神様、仏さ、無抵抗は安全なりです。
エへへへ〜

2015/09/04 18:03:38

ふふふのふ(笑)

さん

今日教室でも同じ話題が出ました。

「今が一番幸せ〜」と言ってた友人は2年前に配偶者を亡くされた方で確かに1年前は、気の毒で言葉も掛けられなかったのよ。それが今はこうだもんね〜と前に座った女性がいいました。
分かるかも〜とみんなで大笑い。
女性は一人になると花が咲く、男性は一人になるとウジが湧くって・・・
二人揃ってるうちが一番だから、おたがい気を使いあいましょうね。
良香さんの処は大丈夫ですね。

2015/09/04 17:52:53

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