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吾喰楽家の食卓

秩父で蕎麦を食べる旅(1) 

2014年12月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:生活

12月19日、午前11時、パトラッシュさんと寄居駅で待ち合わせた。
パトラッシュさんだけじゃない。
彼の友人の山靴さんと、Oさんも一緒の予定だった。
男四人で秩父へ蕎麦を食べに行こうと、わざわざ東京から来るのだ。
山靴さんとは何度も会っているし、わが家に泊まって頂いたこともある。
何年か前に傘寿を迎えた、山歩きと囲碁が趣味の方だ。
Oさんはパトラッシュさんの著作や、HPのエッセイでお馴染みの方であるが、お会いしたことはない。
パトラッシュさんの30歳代の友人である。
ところが、その若いOさんが風邪で来られなくなった。
60歳代、70歳代、80歳代の元気な三人で、秩父へ行くことになった。

云うまでもなく、今回の小さな旅の目的は、秩父で蕎麦を食べることである。
蕎麦屋へ向かう車中で、午後の予定を相談した。
写真家のOさんが希望した、鉢形城址は消えそうな雰囲気だ。
山靴さんがメンバーに加わり、パトラッシュさんは鐘撞堂山を提案していた。
私は、駅前の焼鳥屋を提案してある。
この日、日帰り温泉や、鐘撞堂山に隣接する少林寺の五百羅漢を、新たに提案した。
また、焼鳥屋は5時からなので、時間によっては、わが家に来て貰うのもいい。
最年長の山靴さんに希望を訊いたら、「成り行きに任せよう」との答だった。

パトラッシュさんは、“田舎せいろ大盛り”と“野菜天ぷら”を選んだ。
私は“田舎せいろ二枚”、山靴さんは田舎せいろ一枚”だ。
三人三様である。
冬と云えども、蕎麦は冷たいのに限る。
ところが、どんなに旨い蕎麦でも、二度目、三度目になると、期待ほどでないこともある。
この店に限っては、期待を裏切られたことがない。
パトラッシュさんは、「来るたびに、蕎麦打ちの腕が上がっている」とさえ云う。
そば通の山靴さんも、満足なさっている。
もっとも、そうでなくては、わざわざ東京から蕎麦を食べにくるはずはない。

その山靴さんから、面白い話を聞いた。
昔、或る人に、評判の蕎麦屋へ連れて行かれたそうだ。
案内してくれた人から、蕎麦の感想を訊かれて、「茹でてから、少し時間が経っているような蕎麦」と、答えたという。
次にその蕎麦屋へ行ったら、「今日だけですが」と云われ、茹で釜の前で蕎麦を食べさせられたそうである。
山靴さんの感想が、店主の耳に入っていたのだ。
別の店でのことである。
「この店で種物を頼んだことがない」と云ったら、天ぷらが一つ、サービスで出て来たという。
次の話は、笑えなかった。
初めての蕎麦屋で、案内される前に、適当な席に座った。
すると、「今日は構いません。次回からは座らないでください。この席は池波正太郎先生の定席です」と云われたそうだ。
正太郎先生だろうが、一見の客だろうが、客に変りはないはずである。

食後、登山家だった蕎麦屋の主と、お喋りをした。
山靴さんは、○○大学山岳部の出身なのだ。
楽しい話は続くが、長くなるので、今回はこれで終わる。

   *****

写真
12月19日(金)の昼餉



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Reiさんへ

吾喰楽さん

コメント、有り難う御座います。

天然氷のかき氷は、秩父にもあるのですか。
手前の長瀞が、有名なんですよ。
でも、良く3時間も待ちましたね。
私は、3時間かけて行くのはいいですが、3時も待つのは嫌です。

2014/12/20 20:28:41

どこまでも

Reiさん

美味しいお蕎麦のためならどこまでも!・・・ですね。

私も今年の夏、天然氷のかき氷を食べに、秩父まで行きました。

熱中症になりそうになりながら、待つこと3時間・・・やっとかき氷にありつきました。
でも、それほど感動しなかったように思います(^_^.)

ですから、美味しいお蕎麦のためならどこまでも・・・女のロマンもありますよ!

2014/12/20 19:08:34

喜美さんへ

吾喰楽さん

コメント、有り難う御座います。

そういえば、ご主人と鶴見まで、来られたことがありましたね。
もう少し近ければ、車で送迎するのですが、少し遠すぎます。

生蕎麦を、お送りする手もありますが・・・
やはり、地元で食べるのが一番ですね。

2014/12/20 15:30:19

良かった

喜美さん

この前教えて頂いて食べに行きましたけれど 秩父では車の送り迎えがなければ残念。
私主人とフエリーで千葉に渡り
美味しいおそば食べたことあります
元気な時でしたら 何処までもお蕎麦と聞けば行きます

2014/12/20 13:55:36

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

コメント、有り難う御座います。

推敲不足なので、お世辞半分としても、嬉しいです。
特に後半に直す余地が多いと思っています。

知人で、飛行機で山形まで蕎麦を食べに行った方も居ますよ。
男のロマンかもしれませんね。

池波正太郎さんの席、店主の気持は理解できますが、名前は出さずとも「予約席」とだけ表示すれば良いと思いました。

8時頃の電車に乗れば、充分に日帰りは出来ます。
何時でもご案内します。
でも、金曜日〜日曜日だけの営業です。

2014/12/20 11:48:29

蕎麦を食べに秩父まで

さん

吾喰楽さん こんにちは。

今日はアップが遅いと案じていたら、エッセイお書きだったのですね。
前にも、書きましたが、こういった文章、素晴らしいと思います。

わざわざ、蕎麦を食べる事を目的に、東京から女性が出かける事はまずないでしょう?
男のロマンを感じますね。

蕎麦は、写真で見ても、田舎の太めの蕎麦でなく、普通の太さの田舎蕎麦。
しっかりとした腰の強さを感じます。
私だったら、普通の盛りの天ぷら蕎麦がよいかしら?
まずは、何もつけずに蕎麦を数本、次に蕎麦だけ、ちょっと汁をつけて頂いて、次は薬味を入れ、合間に天ぷらを塩でいただく。
その場にいないのに妄想してしまいました。(笑)

山靴氏の蕎麦屋のエピソードも面白かったです。
ただ、食通でもあられた池波正太郎さんの定席、空けておきたい店主の気持ちもわかります。
何か表示があればよいのにと思ったり、それも野暮かと思ったり・・・

いつか、私も連れて行って下さい。

2014/12/20 11:32:04

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