時の狭間で

祈りの声 

2014年10月22日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

祈りの声が聞こえる
ある人は逝ってしまった
妻を想い
後悔の念の深さを
慈しみ変えて

祈りの声が聞こえる
ある人は逝ってしまった
子を想い
息をするのも絶え絶えだけど
笑っていて欲しいと
願う子の為に

祈りの声が聞こえる
ある人は逝ってしまった
亡き母を想い
甘えたい
孝行したかったと

祈りの声が聞こえる
ある人は逝ってしまった
亡き父を想い
もう一度
優しく諭してくれた声が聴きたいと

祈りの声が聞こえる
ある人は
大事な友人が逝ってしまった
届かぬ想いを胸に秘め
もう辛くはないよと声を掛ける

祈りの声が聞こえる
ある人は逝ってしまった
愛犬を想い
心の穴を埋めてくれた時間を
走馬灯に馳せて

祈りの声が聞こえる
残された我が身の
立ち上げる兆しを弄りながら

悲しみのどん底にいても
陽は昇る
移ろいの無い世界も
何時かは冬を乗り越え
春の芽吹きと共に
逝ってしまった人を想える感情が
どんなに悲しくとも
きっと何時か
自分の中で思い起こす事が出来る人の存在が
自分自身を生かして行くのだと

祈りの声が聞こえる
どんなに涙を流しても
取り戻せない時間は
刹那を呼び起こすけれど

笑って語り合えたらいいね
だって逝ってしまった人の全ては
祈りを捧げる人の魂を共有しているのだから

祈りの声が聞こえる
清らかな想いが
天に届きますようにと



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