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なでしこジャパン・「中国撃破ありがとう!!」 

2014年05月24日 ナビトモブログ記事
テーマ:人生

テレビでスポーツ観戦をしていると、試合がドラマチックどころか、どんなドラマよりも面白い、まさにドラマだと唸る試合に遭遇することがある。

 そんな試合のいの一番に挙げられるのは、なでしこジャパンが2011年7月に女子ワールドカップで初優勝を決めた試合だ。

 2011年7月18日の対アメリカの決勝戦。なでしこジャパンは、2-2からのPK戦でアメリカを3-1で振り切り、初優勝した。

あれから間もなく、3年が過ぎ去ろうとしている。月日はめぐり、次回の女子ワールドカップが来年、2015年6月から7月にかけてカナダで開催される。あと1年ちょっとに迫ってきた。早いものである。

 女子ワールドカップへのアジアからの出場国は、ベトナムで5月14日に開幕し、同月25日まで行われる女子アジアカップで決まる。なでしこジャパンは、5月18日、ヨルダンに7-0で大勝し、女子ワールドカップ出場を決めた。

 意外なことに、日本は、これまで女子アジアカップで優勝したことがない。準優勝が最高成績だ。来年に迫った女子ワールドカップで二連覇する勢いをつけるためにも、ここは、初優勝を決めなければならない。

 なでしこジャパンは、5月22日、準決勝で中国と対戦した。中国は、これまで、女子アジアカップで、最多優勝8回を数える強豪だ。

 なんとしても、なでしこジャパンに女子アジアカップ初優勝を飾らせたい。全力応援あるのみだ。

 その対中国戦は、いの一番試合である2011年7月の対アメリカ戦に勝るとも劣らぬ、なでしこナイスゲームとなった。

 
 序盤から日本が攻勢を強め、中国のボールを奪うと、フォワード(FW)の高瀬愛実選手や川澄奈穂美選手にボールを渡す。日本らしい連係プレーを見せ、再三中国ゴールを脅かすも、中国もしぶとい。お互い得点を奪えずに、前半が終わる。

 試合が動いたのは、後半6分だ。

 宮間あや選手が左コーナーキック(CK)を蹴る。その瞬間、澤穂希選手が真っ先に猛然と宮間選手めがけて走り出した。ボールが来る。澤選手がヘディングする。澤選手がわずかに右に頭をねじる。ボールは、中国ゴールに吸いこまれる。待望の先制点だ。

 これを観ていると、明らかに、宮間選手はどこに澤選手が走り込んで来るか、澤選手はどこに宮間選手が蹴り込んで来るか、両者がどんぴしゃりで分かっている。たまたまとか、偶然にできたプレーではない。

 なんと素晴らしいことだろう。

 その後も、日本が中国ゴールを脅かし続ける。1-0で優勢のまま試合が推移していく。こんなところから、これは勝てるなと思う。

 しかし、サッカーの試合は、何が起きるか分からない。

 後半の33分。日本がカウンターを受け、左サイドで中国がクロスを上げる。この時だ。中島依美選手がハンドを取られ、PKを与えてしまう。テレビ映像を戻すと、確かにボールが手に触れている。なんか、中国選手に狙われてしまったようにも観える。

 日本のゴールキーパー(GK)よ、止めてくれ。

 中国選手がゴールを右隅へ決め、1-1の同点。仕方がない。やはり、サッカーの試合は、何が起きるか分からない。

 日本は、後半の39分に澤選手に代えてFW吉良知夏選手、43分に中島選手に代えてFW木龍七瀬選手を投入する。だが、両チームとも攻め手を欠き、延長戦に突入した。

 延長戦前半は点が入らず、延長戦後半。日本は、延長戦後半4分に木龍選手に代えてFW菅澤優衣香選手を投入する。後半43分に投入された木龍選手のプレーに切れがないと見たベンチの采配だ。FW菅澤選手で、なんとしても決勝点を取る。ベンチ采配のメッセージだ。

 しかし、延長戦後半も点が入らず、ロスタイムは2分だ。

 この後、強烈に印象に残るプレーが三つ出てくる。

 一つ目のプレー。延長後半16分。FW川澄選手が中国のCKのこぼれ球を奪ってカウンターの場面だ。川澄選手が、ドリブルで相手陣地を走り抜け、ゴールに迫って行ったプレー。120分をフル出場で駆け続けた揚句のプレーである。どこにあれほどのパワーが残っているのだろうか。川澄選手は、凄い。

延長後半17分。ここで審判の不可思議判定が出た。遅延行為で中国選手にイエローカード。2枚目で退場のはずが、その中国選手がピッチに残ったままでプレーが再開されてしまったのだ。

 二つ目のプレー。なでしこジャパンの最後の切り札として投入された菅澤選手。菅澤選手にボールを集め、彼女は果敢にゴールへと向かう。延長後半18分。阪口夢穂選手のロングパスを受けた菅澤選手が強烈なシュートを放つ。枠の上に飛んだボールは、相手GKの好守に遭う。惜しい!!  本当に惜しい!!  ここで、CKを得る。

 この時だ。宮間選手が審判にアピールした。ここで、先ほど2枚目のイエローカードを受けた中国選手がピッチ外に出される。中国選手も中国選手だが、審判も審判だ。一体、どうなっているのだ。

 三つめ目のプレー。

 左CKを蹴るのは、宮間選手だ。先ほどの審判へのアピールと言い、宮間選手には、冷静さとあくなき闘志を感じる。疲れなど、みじんも感じさせない。突貫小僧・宮間の姿がそこにある。
 
 延長後半20分。宮間選手が蹴る。ボールが飛んでいく。ンッ、どうなった。なでしこたちが万歳している。エッ、入ったんだ。誰、誰が決めたの。

 決めたのは、岩清水梓選手である。岩清水選手がヘディングでたたき込んだのだ。
 
 勝った。2-1だ。最後の最後。残されたワンプレーを決めての勝利。

 その瞬間、脱兎のごとく、ベンチから走り出した選手がいる。中島選手だ。中島選手が泣きじゃくりながら岩清水選手に抱きつく。

 後半33分、中島選手がハンドを取られ、中国にPKを与え、同点のゴールを決められていた。そして、後半43分に中島選手は退く。その後、テレビカメラが何度かベンチの中島選手を映し出す。中島選手の偉いところは、決して下を向かずに、声援を送っているところだ。

 しかし、中島選手の胸中は、視聴者にも痛いほど分かる。


 振り返れば、中国選手のプレーは汚い。日本選手を止めるに、足を入れるは、身体を倒すは、頭突きをするは。そして、それに対して的確な判定をしない審判。一体、どうなっているのだ。

 そんなアンフェアな環境下で、なでしこジャパンが勝ち切ってくれたことが嬉しい。

 それと同時に、なでしこの選手が一丸となって、勝ち切ることで中島選手を救ってくれたことが嬉しい。

 120分間、死力を尽くして戦い、延長戦後半が終了した時点。1-1の同点。ロスタイムは2分。こうなれば、点を入れられるのを防ぎ、PK戦突入だ。誰しもが思う。

 しかし、なでしこジャパンは、とりわけ宮間選手は、そうではなかった。ワンプレーができれば、決めてやる。決めることができる。宮間選手の確信だ。

 なんと素晴らしいことだろう。

 「日本で女子サッカーをやっている一人として、(先輩方がそして自分たちがいまだに獲ることができずにいる)アジアカップを獲るのは使命」と語る宮間選手。彼女の言葉に、日本人が持つ精神の崇高さを見る。それがやたらと嬉しい。

なでしこジャパン、中国撃破ありがとう!!   そして、

 なでしこジャパン、獲るぞ、アジアカップ!!




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