時の狭間で

詩    (都会の風) 

2014年05月02日 ナビトモブログ記事
テーマ:

都会の風が
ビルの谷間に吹き抜ける
心地よさが
心とは裏腹に
身体を貫いていく

人の群れは忙しそうに
ただ黙々と流れ
人波に紛れた私は
平然と歩いてく

本当は
ほんのちょっぴり
哀しくて切ない
横を歩く友の声を聞きながら
心は遠く彼方を弄っていた

原宿の街は
若者の心を満たそうと
色彩に溢れ
燥ぎの騒音を掻き鳴らしてる

本当は
ちょっぴり
苦しくて
痛いのに
友に心を見透かされないように
燥いでた

都会の風は
何処か刹那の匂いがした

都会の風は
何処か痛みの根源を撒き散らしてた

呪縛の糸は解けぬまま
日々 一日と
時の鐘を鳴らす

楽しむ筈の都会の風は
まるで荒野を吹き荒らすように
重い想いだけが
一人歩きしてた

風が届く世界があるならば
届けておくれ
我が想いの丈を



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