自転車で物語散歩

『坊ちゃん』のマドンナとは ?? 

2013年02月27日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

清ちゃんシリーズは、この回でおわり。 前回は、清=鏡子夫人の語呂合わせか? ということで締めました。 その続きです。 筆者が最も好きな漱石作品は『門』です。記憶をたどると、本よりもテレビドラマで『門』を観たのが、作品へのとっかかりのような気がします。ドラマの主演は加藤剛と星由里子でしたね。演ずる二人の背景で、時間がなんとものんびりと流れている・・・、そんなふうに感じたのですが、もう一度観てみたいものです。そして、ドラマの脇役に"清"なる下女も居たはずなのですが、それにはとんと覚えがありません。 エッ、清は『坊ちゃん』に出てくる下女だろう? それは、そうです。が、『門』の下女も清なのです。 「座敷の戸を閉てて、洋灯を点けてちょうだい。今私も清も手が放せないところだから」「勝手では清が物を刻む音がする」「勝手の方で清がしきりに笑っている」「何がそんなにおかしいの、清」と御米が障子越に話しかける声が聞えた。清はへえと云ってなお笑い出した」まあ、こんな感じで清が登場しています。もちろん、坊ちゃん清とは別人、門清は陽気で純朴な十代後半の下女さんのようです。鏡子夫人は「まあ、またわたしを下女にする筋書きなんて!!!」てな具合に憤慨していたかもしれませんね。そこで、漱石先生は夫人に言いました。「お前、そんなに膨れるものじゃないよ。今度はヒロインに名前を使わせてもらうからね」これは、筆者の推測、漱石が本当に夫人へ語りかけたかどうかは不明。しかし、鏡子夫人はついにヒロインとなって檜舞台へと現れたのであります。『明暗』は漱石の遺作であり未完の作品。主人公は、新婚の津田・お延。物語は、この二人の心のありようを描きながら綿々と流れていきます。そして、そろそろ、いい加減に一波乱持ち上がってくれないと・・・、読者がそんな思いを二回も三回ももったころ、ついに波乱の幕が開き始めます。そして、なんと急転する渦の真ん中には、またも"清"が・・・。その名は清子・・・。ですが今度は下女ではありません。 彼女は人妻で、なんと、津田がお延と結ばれる前に付き合いのあった女性なのであります。 文庫本で600ページ以上もある『明暗』。その最後のほうのページ数は、清子が身を休めている温泉宿に津田が出かけ、二人がご対面の場に割かれています。しかも、お延は津田が清子と会うなんとことは知るよしもなし。あーあ、漱石先生がお得意の三角関係のはじまりでしょうか。『明暗』の結末やいかに・・・。 本日もお立ち寄りありがとうございました。

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR





掲載されている画像

    もっと見る

上部へ