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作品名 67になっても、たまにはデートしたい(23) 評価 評価(1)
タイトル 67になっても、たまにはデートしたい(23)
投稿者 比呂よし 投稿日 2014/03/17 11:46:55

+++「寝るのと恋愛は意味が少し違うけれどーー
ー。初めの頃は私も驚いた。そこが高校時代と随分違
ったわ」
「そりゃあ、随分違う筈だーーー高校時代から寝てば
かりいては大変だ。起きて受験勉強する暇が全然無く
なるものね」
「アハハ、面白い言い方ね」
「エへへーーー」

23.道具?

「コミュニケーションなのよ。寝ると直ぐに垣根が取
れて、十倍の時間おしゃべりするより理解が早く深ま
る気がします。セックスの不思議な副作用だと思う。
愛情とは言えないけれど、クイックに仲良くなるのに
便利な道具だと思うわ。男と女は理解し合う為にもっ
と伸び伸びと愛し合って、ベッドを共にすべきね」

「へえ!セックスを便利な道具と考えるのは初めてだ
ーーー。 フリーセックスというのかな?」

「フリーセックスとは意味が違うわ。 それはセックス
自体をフリーに楽しむ意味でしょう? そうじゃな
くて、興味や関心を持ったら、もっと良く知る為に実
際に触ってみるって感覚かしらね。 これが一番近い。
理解を深めるのが目的だから、愛とは少し違うわ」

「そう言われると、何か判る気がする。上手い言い方
だね」

「でも、これは本当よ。セックスしてみたら、大抵そ
の人の本当の処が判る気がする。隠せないわ」
「未知の火星も着陸してみたら判る、みたいだ。愛に
乏しい経験者が、愛以外の部分を語るかーーー」

「ウフフーーー、ややこしそうね。でも貴方の言葉は
当っていると思うわ。愛とセックスは別物と思う」
 女は伸び伸びと笑った。警戒が薄らぎ、女の安心感
が私の手の中に入って来るのが判った。 

「他の学生も、そうだったのかい?」
「それが当たり前よ。 そんなのに慣れていたから、卒
業して社会へ出た途端に、外(そと)の人たちの考え
が随分クラシックで不便だ、って感じたのを覚えてい
ます。 みんな気取ってて、どうして打ち解けないのか
しらって、最初そんな違和感を感じたわ。 セックスが
嫌いみたいだーーーと思った」

「そうそう何でも打ち解ける必要もないと思うけれ
どーーー。セックスは好きだけど、僕なんかクラシッ
クを通り越して、骨董品だーーーね」
「ウフフッーー」

(つづく)

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