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敏洋’s 昭和の恋物語り

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり! (二十七) 

2023年10月13日 外部ブログ記事
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(京の地 六)
 明け六つの鐘が鳴る中、吉岡又七郎が一乗寺下り松の地に着いた。季節が春を迎えたとはいえ、まだ夜明け前では冷気で辺りを包まれていた。「若、ここにお座りください」 梶田は、決闘の場として指定した場を広く見渡せる大きな松の木の下に陣取ることにした。態勢は万全だった。東西南北のいずれからムサシが現れたとしても、それぞれの要所に門人を配置していた。
「若。大丈夫ですぞ。このように、多数の門人たちがお守りいたします。ムサシも、ここまではたどり着けませぬゆえに」  梶田がしきりに又七郎に声をかける。まだ幼い又七郎では、緊張がとれぬのも致し方のないことと考えていた。干からびた声で「たのむぞ」と、又七郎が答えた。
 梶田が「ムサシの姿は見えぬか。あ奴のことだ、此度も遅参するであろうがの」そう言った矢先に、ガサガサという音が頭上から聞こえ、梶田が上を見上げると同時にムサシが飛び降りてきた。そしてそのまま、又七郎に剣を振りかざした。あっという間の出来事でしばらくの間、誰も事の成り行きが理解できずにいた。
「討ち取ったりいぃぃ!」 体を起こしたムサシががなり立てた。見事に策が当たった。しかしこれが裏目に出た。烏合の衆的な若い門人たちが「幼子を手にかけるとは、何ごとか!」「木の上に潜んでの襲撃とは、卑怯なり!」 と、いきり立った。
泥田の中を逃げるムサシを「ムサシ、許すまじ!」と、叫び合いながら一斉に追いかけた。
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