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敏洋’s 昭和の恋物語り

ポエム 正午編 (kill you=) 

2023年07月25日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



そうさ、きみは。
 あまい口づけでぼくに 春を呼んだ その密のかほりでぼくのからだを包み 歓喜の世界へと みちびいてくれた
……でもぼくは知らなくても良かった無垢なままでも 後悔はしなかったろう
なによりもぼくは 自由が欲しかった
そうさ、きみは。
 ぼくの卑屈なこころを和らげ 素直さをくれた ぼくの幼いこころを開かせ 大人のこころをくれた でも。
 ぼくのこころから自由を奪い取ってしまった ぼくの心の全てを 君は埋め尽くしてしまった
 なにをするにも まずきみのことを考えてしまう なによりもぼくは じゆうがほしかった
だからいま。
 憎いほどに愛しているきみを、今、いま、殺したい! “kill you!”
                                        =背景と解説=
なんともぶっそうなタイトルです。大切にしてきた自分というものを壊しはじめた相手に対する、憎悪と思慕の念とのせめぎ合いといったところでしょうか。
家族の愛というもの ―― 普遍的な愛というものが信じられない自分に湧いてきた、得体の知れない感情に戸惑いつつも、信じてみようかと思いはじめて。愛されている、愛されている、愛されている、はずだ。それでもやっぱり不安で、砂上に立てた杭の上でグラグラとする不安定な移ろいやすいこころを感じて、自分を持て余すそんな己が許せなくて、殺してしまいたいと思ってしまう。?どうして? だれを? なにを? したい……?結局は、メビウスの輪のように……

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