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敏洋’s 昭和の恋物語り

水たまりの中の青空 〜第二部〜 (三百四十七) 

2023年05月05日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 うんうん、と頷きあう増岡をfはじめとする配達人たち。「そうだよ、出掛けには『気をつけて』だし、帰ると『ごくろうさん』だし」「それに、差し入れもしてくれるじゃないか」「寒い日には、火鉢も用意してくれたし」 口ぐちに竹田への感謝の言葉がつづいた。とつぜん、服部の声が食堂にひびいた。「増岡! いつもありがとうな。俺たちが気持ちよくお客の店に入っていけるのは、おまえたちの頑張りのおかげだよな」 そして期せずして、営業そして事務職から拍手がなりひびいた。
「最後にだ、事務の女性陣。君たちが、もっとも重要なんだ。電話の応対をかんがえてみろ。不愛想な応対をされたとしたら……おお、考えただけでも寒気がする。出張時にな、たまにあるぞ。宿をとるときは、俺はいつも予約なしの飛びこみだ、いつもな。『生憎ですが……』と、玄関先でひざをついて女将直じきに言われてみろ、今度は泊めてもらいますよと思ってしまう。逆にだ、立ったままの仲居に『生憎です』と言われてみろ。二度と来るか! となる。またな、電話で問い合わせたときにだ、ブスッとした声で『空いてますよ』と言われてだ、『はい、ありがとう』なんて言わんぞ。誰が泊まるか! となる。な、上客をひとり逃してしまう。いくら美人でも、愛想の悪い女はごめんだ。ま、馴染みにでもなれば別だがな。“こいつ、すねやがって”なんて可愛く見えんでもないがな。なあ、服部。お前は身におぼえがありそうだな。いかんいかん、また脱線した。つまりだ、事務の女性陣の応対が、会社のすべてということだ。幸いにして、うちには七人の女侍がいる。大評判だ、感謝しているぞ。事ほどさようにだ、会社は全員で構成されている。俺ひとりぐらい、あたしひとりぐらいなんて考えるな! 俺ひとりだけでも、あたしひとりだけでもと考えてほしい。
良い言葉がある。そいつを最後に訓示を終わる。知恵のある者は、知恵を出せ。知恵のない者は、汗を出せ。汗を出せない者は、立ち去れ。以上だ」

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