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敏洋’s 昭和の恋物語り

歴史異聞  第一章 『 我が名は、ムサシなり!』 (四) 山寺にて 

2020年05月11日 外部ブログ記事
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 昨夜のことだ。
 ごんすけの話を聞いた住職が、沢庵和尚に尋ねた。
「なぜにそこまで肩入れするのだ」
「ごんすけという小童の行く末が楽しみでのお。とにかく利発なのじゃよ。
思いもかけぬ事を考えつきよる。しかしまたそれが、逆に憂慮せねばならぬことにもなりかねぬ。
南蛮人では、村に溶け込むことはできまいて」
 相好をくずして話す沢庵和尚だったが、南蛮人だと言うことが気がかりでならぬと目を伏せた。

 毎朝のお勤め前に、住職が
「今日は佳き日よ。沢庵和尚がお見えになっておられる。
皆も知ってのとおりに、行脚が大の好物という御仁じゃ」
と、本堂の入り口に飄々とした風貌で立つ僧侶=沢庵和尚を指さした。

 仁王立ちしている沢庵和尚に、皆の目が一斉に注がれた。
背後の強い朝の光が沢庵和尚を黒い物体として浮かび上がらせ、その斜め後ろに立つ棒きれのような物体もまた目に入った。
大きなどよめきと共に、訝しがる視線が向けられた。

「上がらせてもらうぞ」という声と共に、のっそりと沢庵和尚が歩を進めた。
後に続いたごんすけには、あちこちが破れたヨレヨレの着物を身にまとい、擦り傷だらけの手足に、「なんだこいつは」とでも言いたげな蔑みのこもった視線が向けられた。
よそ者を警戒する風潮はどこの村にもあり、当然ながらこの村にもある。

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