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最後の晩餐、独り飲み 

2019年04月03日 ナビトモブログ記事
テーマ:ウィーン

華やかな、マーラーの交響曲を聴き終えて、私のウィーン滞在の目的は終了した。

その日はマチネーのコンサートだったから、外はまだ明るい。

楽友協会ホールから、母校の別校舎の方へ行ってみた。

現在は、こちらが本校舎になっているのかも知れない。

出入りは自由そうだった。

私が40数年前、編入試験や、卒業試験の非公開で弾いたスタジオを、覗いたりした。


主人と初めてウィーンを訪れたときは、卒業試験で公開演奏をしたホールを見せて貰った。

通常は鍵が閉まって居るのだけれど、守衛さんに

「此処を卒業した者だけれど。主人が初めて一緒に来たので、中を見せてくれませんか」とお願いしたのだ。

私は、海外へ行くと、図々しくなる癖がある。


その向かいにある、お馴染みのレストラン、「ミュラー・バイスル」に入る。

土曜日なので、まだ明るいのに、既に結構席は埋まっていた。

まずは、薄い牛のステーキに、フライドオニオンがたっぷり乗った、好物をオーダー。

此処は、学校から近いし、最も訪れたレストランだったかも知れない。


このお料理は、たまに自分で作るけれど、やはり本場物は味が違う。

タマネギのフライが、違うのだろう。

ワインも、最初から四分の一リットルを頼んだけれど、あっという間に、再び注文。


メインディッシュが終わっても、まだワインが残っていたので、再度メニューを持ってきて貰った。

軽く食べるには、ポテトフライ位しか見当たらない。

やってきたウェイターのおじさんに、

「マッシュルームのフライは、ありませんか?」と、メニューには載っていなかったが、訊いてみた。

これも、懐かしいウィーン料理である。

大分気持ちよくなってきていて、大胆になってもくる。

「いえ、ありませんが・・」

「えっ? 此処には、マッシュルームのフライは、無いのですか?」なおも、食い下がる白髪シニア。


すると、

「ちょっと、待って下さい」とおじさんは厨房へ行き、やがて、戻ってくると

「オーケー。出来ます」

山盛りで出てきた、熱々のフライが、如何に美味しかったか!

帰る時、おじさんにたっぷりチップをはずんだのは、言うまでも無い。


それから、ほろ酔いシニアは、一人で夜のウィーンを散歩した。

シュテファン教会の中に入ってみると、英語でミサをしていたので、皆さんのお邪魔にならないよう、隅の方に座った。


写真は、音楽大学の入り口と、自分で作ったマッシュルームのフライ、です。



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