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独りディナー
御園座
2018年10月26日
テーマ:シニアライフ
素晴らしい秋晴れの日。
まさに、歌舞伎日和であった。って、そんな言葉は聞いたことがないけれど。
とにかく、○○日和り、と言いたくなる様な青空であった。
昨日は御園座で「吉例顔見せ」の、千秋楽。
友人のご招待で、一緒に誘われて、久々に菊五郎をかぶりつきで見てきた。
そういえば、今春は国立劇場でも、かぶりつきで見ている。
菊五郎丈は時折、客席のわたしと(まぁ、わたしの辺りとだけど・・)視線を合わせてくれるのが、いかにも芝居小屋の花形役者のようで、色っぽい。
東京に住んでいた頃は、菊五郎の舞台と言えば、かぶりつきの席に、目立つ色の洋服を着て座ったのを、思い出した。
今回、色男の野晒悟助のお役で、顔は厚化粧の白塗りだったから、視線を向けてくれたのかどうか、確認は難しかった、残念ながら・・。
しかし、私よりはるかに年上の菊五郎丈が、今回の若者役の為に、ダイエットまでしたそうで、それは見事な舞台であった。
声にも張りがあり、その動きにも淀みがない。
お嬢様と、田舎娘の二人に、思いを寄せられる役柄だけど、若かりし頃の菊五郎本人が、実際にそれだけの色男であったろう、とその様子が思い浮かぶ。
今回は、鳴り物の人達を眺めるのも、面白かった。
かぶりつきだから、向こうにもわかるのだろう。
お三味線の音に惹かれて、そちらに目を向けたのだが、一層その音色が華やかになった気がした。
6〜7人位並んで弾いていたが、とびきり響いて来る人がいた。
今回、特に印象に残ったのは、時蔵。
息子さんの梅枝と二人で、「二人椀久」を踊ったのだが、その動きの一つ一つに年季が感じられて、いかにも自然である。
一方、若い梅枝は型を守りながら踊っているようで、初々しい。
歌舞伎の楽しいところは、まだ未熟と言える役者さん達を、観客が共にその成長を見守っていく、という一体感かも知れない。
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師匠
六月の歌舞伎座にも、のった作品なのですね。
黙阿弥らしい、リズム感のある台詞も見事でした。
あの年齢で、淀みの無い芸は、年季という言葉では足りませんね。
日々精進、怠りないのでしょう。
菊五郎劇団の最後は、いつも華やかで楽しいですね。
若い頃は、大御所自身も、もっと立ち回りをしたのかしら、等と何時も思ってしまいますが・・。
2018/10/26 20:56:25
菊之助
おはようございます。
私は、菊之助と、ドブで目を合わせたことがあります。
その気(け)はありませんが、ゾクゾクっとしました。
国立劇場で、12月は義父の吉右衛門と、正月は実父の菊五郎と共演します。
今から楽しみです。
2018/10/26 08:52:58
野晒悟助
六月に歌舞伎座で見ました。
以下は、その時のレポートです。
おそらく、御園座でも、同じ光景が、繰り広げられたでありましょう。
* * *
天王寺普請場での大立ち回りが続く。
群がる敵を振り払い、なぎ倒し、悟助の八面六臂が続く。
手に手に、番傘を持った若衆が、舞台中央に密集し、一斉に傘を開く。
「音羽屋」と記したそれが、ピラミッドのような、三角形を作り出す。
その若衆が、今度は、舞台に広く散開する。
横一列となり、一斉に傘を開く。
その数、十五。
さながら、花が咲き揃ったようだ。
* * *
こんな時、つくづく思います。
歌舞伎って、いいなあ……と。
役者の成長、その通りです。
着実に演技力を増して行く。
と共に、風格さえ備わって来る。
その様を見るのが、楽しいのです。
梅枝の今後が、楽しみです。
2018/10/26 07:44:33