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音楽HP作りと自然探訪と…

オーケストラ総譜からのMIDI制作(3)  

2018年02月25日 ナビトモブログ記事
テーマ:音楽のHP

ビゼー作曲のアルルの女の「ファランドール」のMIDI制作に続いて、ホルスト作曲の組曲「惑星」の中の「木星」のMIDI制作を行った。音楽ページで過去にリクエストもあり、楽譜は随分前に購入していたのだが、譜面を見て手強すぎると敬遠していた曲だった。総譜の一部は、写真のようなものだ。
大弦楽組曲というだけあって、楽譜が23段もある。その中にはフレンチホルンが?・?、?・?、?・?と2組ずつの3段とか、ハープで2段とかも含まれてはいるのだが、トライアングルやタンバリンなどの打楽器を除いた、楽器の種類だけでも22種。クラリネットとバスクラリネット、ファゴットとコントラファゴット、トロンボーンとバストロンボーン、チューバとバスチューバ、は4トラックにまとめるにしても、18種の楽器音を出さなければなない。MIDI音源は、15トラックが音階を持つ楽器に1トラックがパーカッション用に使えるものの、3楽器音用のトラックが不足してしまう。弦楽器は第1バイオリン、第2バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの4段が楽譜上にあったが、個々の弦楽器音は使用せず、ストリングス音として3トラックで賄い、ハープの音が必要な時は、1トラックをハープに使って残り2トラックで多重音を出すことにした。グロッケンシュピール(鉄琴)は、ティンパニ音が使われていない部分ではティンパニ用のトラックで、曲の終わりの部分では、バイオリン用のトラックを使った。同一楽器音を複数トラックで重ねて厚みを加えることはできないのだが、楽譜で指定されているそれぞれの楽器音は組み込んだ。
これまでのオーケストラ譜のMIDI化では、重低音を出す楽器の音量を大き目に指定しただけでは、実際のオーケストラの響きに近づかないことを経験していたので、リバーブ(残響)のコントロールも多く加えている。また曲のテンポ変化は指揮者の味付けに因るところが大きく、楽譜にはRitenuto(急に速度を緩めるの意)とかstringendo(次第に早く)などとしか書かれていず、数値化はされていない。これは名指揮者のテンポを参照するしかない。今回の制作では、Yamaha Music Dataから購入したMIDI音源のテンポ変化を真似させてもらった。
読譜では、バスクラリネットはト音記号で書かれているが、実音は1オクターブ低く、ピッコロやグロッケンシュピールは1オクターブ高く、コントラファゴットはヘ音記号だが1オクターブ低いのはまだしも、イングリッシュ・ホルン、クラリネット、フレンチホルン、チューバは移調楽器で、譜面上の音とは音程が異なり、総譜でも段によって調号が異なっている。また総譜ではなるべく5線内に音符を収め、補助線を使わないようにするために、ト音記号とヘ音記号の他にアルト記号とテノール記号が使われている部分もある。総譜上、段の間隔が密なのので時に入力トラックを誤ることもあった。若い頃と違い、老眼が進んでいるので、ルーペも必需だった。長時間に渡り、楽譜本の譜面と、PCスクリーン上の譜面を交互に見ていると段々目が疲れて、ボケてしまい難儀もした。
ともかく、今は大仕事を終えたような感じでいる。とにかく音符が多かった。MIDIデータは187KBになった。どんなに、MIDI音楽を本物のオーケストラに近づけようとしても限界があり、本物とは違うことは承知での作業で、自己満足にしかならないのではあるが…。

URLは、
http://momo1949.hobby-web.net/mm/mu_title/jupiter_from_the_planets_aac.html



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Re:音楽や草花

MOMOさん

みのりさん

コメント有難うございます。

みのりさんがキャラリーに投稿されている写真や作品には、毎度ながら感心していますが、MOMOの方はブログを訪問するのは、ごく稀ですみません。

2018/03/02 03:20:14

音楽や草花

みのりさん

MOMOさん

 毎日音楽や
草花を紹介して下さり
ありがとうございます。
毎日拝見しています。

2018/03/01 09:45:28

Re:凄いです!

MOMOさん

みさきさん、お褒めの言葉、有難うございます。

MIDI曲を打ち込んでいて、いつもながら思うのですが、楽譜はそれの持っている情報量に感心します。全く耳にしたことのないメロディーだったとしても、そのまま、MIDI制作ソフトでPCのスクリーン上に出る5線譜上に音符を並べれば、音楽として聞こえるのですから。それは楽譜を見て指を動かして楽器を奏でる人にとっても同じ事が言える筈ですが。
オーケストラの総譜を読むのには、単一楽器の譜面とは違う知識も必要な部分もあり、そのための参考書も持ってはいます。単一楽器譜でも、繰り返しパターンの省略記号などの知識が必要ですが、総譜では加えて移調楽器とアルト記号やテノール記号の譜面が難関でした。
打ち込みを続ける根気も必要ですが、少しずつ音楽として聞こえる部分が増えていくので楽しみでもあります。きっと細かな手芸作品を作っている人の心境に似ているでしょう。

2018/02/25 14:55:26

凄いです!

みさきさん

息子もMIDIに凝っていた時期があり、制作の仕方の一部を見せてくれたことがありました。その過程は、私にはさっぱりわからない事なのですが、総譜が縦に音になって、それが横に繋がっていくという細かさと正確さ、そして、耳に伝わった時の立体感は驚きです。楽譜の細かさ、曲の大きさを思い、制作の凄さ、感動です。

2018/02/25 04:35:16

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