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北軽井沢 虹の街 爽やかな風
ウサギの嘘
2017年02月16日
テーマ:テーマ無し
ある日の新聞広告で、「金田一先生のことば学入門」を見て、なぜか衝動買いのようにAmazonへ注文した。著者の金田一秀穂の父は金田一春彦、祖父は金田一京助、三代続く言語学者だ。
その本の中の、「助数詞の言葉」を読んでいて、長年間違っていたことを発見した。
数えるものによって、助数詞を使い分ける。だから助数詞があれば、それがどんなものか分かる。このような、ある種のものに必然的に、文法的に区分されて文中に必ず表示されるものを、最近の言語学では分類辞という。たとえば、枚は、平たいものを数える。紙もじゅうたんも、大きさにかかわりなく、枚で数える。それが何か、によって助数詞は変わる。したがって、助数詞が何であるかによって、数えられるものが何であるかが決定される、という逆の論理も使われる。
ここまではいいが、問題はここから。ウサギが登場するのだ。
ウサギは1羽2羽と数える。それで、ウサギは動物ではなく鳥である。だから食べていいのだ、と言って、昔の生臭坊主はウサギを食べた、という言い伝えがある。そんなにウサギがおいしいものだとは思えないが、どうしてウサギは羽で数えるのか、というときの答えとして用意される民間伝承である。
ガセである。いかにもそうであるらしいと思われるけれど、ウソである。
なぜ、ウサギは匹ではなく羽で数えられるのか。はっきりとは分からないのだが、同じ音で、把(わ)という助数詞がある。ほうれん草とか稲束とか、ひとくくりで持てるものの助数詞である。ウサギは把で数えられていたのではなかろうか。猟師がウサギを捕まえる。耳を持ってぶら下げる。それが把である。
動物は生きているときと死んでからでは、数え方が変わる。サンマは生きているときは匹だが、死ねば本になる。イカは生きていて匹、死んで杯になる。人は生きていれば人、死ぬと体。ウサギは「把」と手に持つような形で数えられていたのではなかろうか。それを誰かが、「羽」と間違えた。そうして、ウサギを鳥であると言い張る屁理屈の坊さんの話を拵えた。助数詞によってそのものの本質を表す、という論理が生まれるほど、助数詞の制約力は強い。
この話に、私は思わず膝を叩いた。言語学者もだてではない。
この後に「幽霊の言葉」というのがあって、これがまたおもしろい。
ものを数えるとき、それが生きているものか、そうでないかということが、助数詞の選択に深く関わってくる。生きている人なら人でいいのだが、死体を数えるときは、一体、二体。焼いてしまって仏様になると、一柱、二柱というようになる。では、その中間はどうなるか。たとえば幽霊。複数の幽霊が登場する時、二人の幽霊というべきか、二体の幽霊というべきか、二柱の幽霊というべきか。
こんな具合に次々と面白い話が飛び出してくる。
休日には、とくに寒い冬は、暖炉で暖まりながら本を読むことが多い。
つつじの湯の帰路、天気がいいのでパノラマラインを通った。
夕暮れ時の景色は、何とも幻想的だった。
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