人間観察そして恋そして小説も

229話 歌麿の話その2 

2017年02月02日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

「じゃあまず三田村さんのご質問にお答えしま す。何故私以外これだけ多数のメンバーを集 めたか、そのわけですね」歌麿はゆっくり全員を見渡した。その瞳は輝いている。「先程ゆいさんはノアの箱舟のお話をされまし た。つまり、我々はそのノアの箱舟に乗る権 利を与えられた者達だと、そう理解すればい いのですよね」歌麿はゆいと美里に微笑んだ。「問題は何故選ばれたかです」小さく咳をすると「美里さんのお話を全て信じますと、地球はも うすぐ破滅します。放射能が地球の表面全体 を覆い、殆どの生物が死滅します。勿論人類 も。そうですよね」ゆいは歌麿に聞かれ頷いた。「そこでゆいさんは考えたのです。湯原博士が 何故私に興味を持ったのか、このまま私を放 射能の餌食にするのはもったいない、連れて 行けば、あるいは湯原捕獲の足しになるので はと」ゆいの頬もゆるんでいる。おそらく歌麿が話したとおりなのだろう。「さらにゆいさんは考えました。私一人を連れ 出しても、地球の破滅、私の仲間達の死滅を しれば、さすがの私でも使い者にならないの ではないかと。現にゆいさんも、エポック星 人として一人この地球に長い間おられました。 その間の寂寥感を考えれば、黙って私一人 を連れ出すだけでは惜しいのではないかと」ゆいは相変わらず黙ったままだ。歌麿の意見に一言も口を挟まない。「どのみち地球に残った地球人は皆死んでしま います。ここは私の仲間を少しでも多く助け、 その恩を元に湯原捕獲の件を私と取引をする のも、一つの手ではないかと」 続話→  にほんブログ村 心理学 ブログランキングへ

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