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寒い朝　

2017年01月24日
テーマ：テーマ無し

朝から晴れ、で寒い。

生まれ育ちのせいか
暑いより寒い方がいつもより歩ける。

昔々、こんな寒い日に
女が台所で洗い物をしながら
マヒナスターズと小百合さんの
「寒い朝」を口ずさんでいたの思い出す。

近くの公園まで散歩に行こうよ、なんて
渋る自分を無理やり連れ出し、
北風が冷たいからと
背中へ隠れるように貼りつき、
ベルトを掴んでいた感触は
まだ覚えている。

そのまま、
風よけになっていれば
今の生活も変わっていたかもしれない、の
たら・れば人生。

あのときの北風には
背中のぬくもりがあったが
今の身体に
冷たい北風は芯まで冷える。

風はいつも
女の長い髪にまとわりつき、
ねえ知ってる？
わたしはいつだって
あんたの背中に居るんだよ、なんて…

寒いなあ、寒いわね、の会話が、
どれほど暖かいか
分かるのが遅すぎたわい。

明日も西高東低だが
北風は緩むだろうか。

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